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サクリファイス  スペシャル・エディション (2枚組) [DVD]

価格: ¥6,300
カテゴリ: DVD
ブランド: 紀伊國屋書店
Amazon.co.jpで確認
理想的な再発 ★★★★★
まずは再発売されてよかった。とてもうれしく思います。(随分待たされましたが…)
すでに何度も観ている作品なのですが、今回もまたタルコフスキーの世界に満たされました…。


商品の仕様もとても良かったと思います。
特にジャケットデザインが嬉しい。生命の樹を植えるシーンはこの映画を象徴していますから…。
(このメーカーのDVDは少々値がはりますが商品は良いものが多く好感が持てます。 I●Cからの商品も見習って欲しい。『ストーカー』のデザインなど泣けてくる。似たような価格でもこのメーカーの商品には解説の冊子も付いてくるし、できればこのメーカーで出し直してくれないだろうか…。と思ってしまいます)

特典ディスクでは、タルコフスキーが終盤の驚異的な長回し(家が燃えるシーン)を演出する姿がを見ることができました。妥協なく取り組みながらも快活でときには《笑顔》も見せる姿が意外でした。
思いつめた深刻な映画…というのが本作の印象だったのですが、それだけでなく『ストーカー』や『ノスタルジア』での内省的なスタンスから未来への希望(いささか逆説的ではあるのですが…)といった意味を含んでいったのがこの映画なのかもしれない…。タルコフスキーの姿を観て(自分の中で)すこしまたこの映画の解釈が広がったように感じます。
そのほかタルコフスキーが息子を再開する場面や、病床から編集の指示しているシーンなどもあり、印象的で興味深いディスクでした。

全体的にみて納得できる良い商品だと思います。今回の再発売に感謝しています。
タルコフスキーの白鳥の歌 ★★★★★
2時間半なのにわずか115ショットという長尺に次ぐ長尺はいかにもタルコフスキー。
「映画をどの芸術にも負けない域まで高める」と言う監督の意思がここでも強く感じられる作品で、どの場面も絵画を鑑賞しているようで味わい深い。
まるでシリアスで哲学的な舞台劇を見ているかと思えば、ここという場面で男女の空中浮揚を見せてくれたり、日本への思慕が語られたり、興味の尽きない作品です。
もっともっと映画を撮りたかった監督の最期の作品になりましたが、「人生という舞台で自分は何を演じているのか」、「人のために我が身を捧げることができるのか」という問いかけとともに最高の一作を我々に残していってくれました。

特典CDでは、この作品の撮影裏話や、代表作の振返りが、息子との再会を果たした1日とともに語られており、これも貴重な記録です。
長年待った甲斐がありました。

緊張感 ★★★★★
現在、過去、未来と凄まじい映像詩を描き続けて来たアンドレイ・タルコフスキーだが、この遺作はとても不気味だ。ちょっと間違えとホラー映画になるほどの緊張感。そして見る人の感性によって、色々な感想を持てるドラマ。アンドレイ・タルコフスキーが生きていたら、その後どんな世界を描いていたのだろうか?
タルコフスキーとスタッフの、執念の大傑作! ★★★★★
しばらく品切れ状態だったが、ようやく「HDニューマスター決定版」として再発されることになったのは誠に喜ばしいことである。
私は映画館でも何回か観ている作品だが、何回見ても飽きさせないほどの魅力がある。

タルコフスキーはたかが「物(ぶつ)撮り」のワンカットすらスタッフにまかせず、一日がかりで撮影するほどの監督なので、それぞれのカットが見逃せない程の意味を「持ち得て」いると思うのだ。

この作品はタルコフスキーの遺作だが、物語の「主題または象徴」とも言える「白い家」が炎上するシーンで、フィルムが回っていなかったという大ハプニングがあり、この時すでに癌に侵されていて余命少ないタルコフスキー監督は大変に落胆したが、スタッフはなんとこの「白い家」を隅から隅まで全く同じように、復元してしまった。
スタッフも、本当に凄い人達ばかりだったのだ。

編集作業にはもはや立ち会うこともできなくなり、病室にスタッフが行って、タルコフスキーから色や様々な指示を受けていた。
だからこそ、タルコフスキーの「祈り」であり、「執念」で作り上げた傑作になったのだと思う。

「HDニューマスター」をしているので、画質が向上しているのは当然だが、2枚組になっていて、特典ディスクも充実していることが、さらに嬉しいところだろう。
ありがとう!紀伊国屋さん ★★★★★
中古の高さに辟易していたところです。今回、特典DISCが付いていますが、このような形で再販をしてくれる紀伊国屋さんに感謝します。

さて、特典ディスクはクリス・マルケル監督の「アンドレイ・アルセニェヴィッチの一日(55分)」(Une journe d'Andrei Arsenevitch )(1999)です。クリス・マルケル監督は第2次世界大戦中レジスタンスに参加し、その当時から「メモ魔」と呼ばれていました。彼は後に第3次世界大戦をテーマにしたSF短編映画「ラ・ジュテ」(1962年)で国際的評価を得ています。メモ魔の力量を生かした「アンドレイ・アルセニェヴィッチの一日」はタルコフスキー監督を記述した作品です。55分作品のようですが、紀伊国屋さんの特典ディスクでは97分になっており、42分長いことから、その他の特典も付いている可能性が高く、楽しみにしています。

本編の「サクリファイス」ですが、核の恐怖や影響を描いた作品では、出色のものです。アニメーション映画「風が吹くとき」も核の恐怖を扱った作品ですが、それとは違った恐怖があります。自分を犠牲にすることで、愛するものを守りたいという気持ちは、万人が持つ心理かもしれません。その普遍性を美しい映像で紡いでいます。タルコフスキー監督の遺作です。未見の方は是非!