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シャーロック・ホームズの冒険―新訳シャーロック・ホームズ全集 (光文社文庫)

価格: ¥880
カテゴリ: 文庫
ブランド: 光文社
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とても読みやすい新訳 ★★★★☆
言わずと知れた
シャーロック・ホームズシリーズの
第1短編集です。
第1編「ボヘミアの醜聞」の
ストランド誌初出が1891年と、
120年ほど前の作品ですが、
新訳はほどよく現代風になっていて、
とても読みやすいです。
19世紀末のロンドンの様子が
ホームズとワトスンの名コンビのやりとりを通じて、
ありありと浮かんできます。
収録作の中では、
やはり「赤毛組合」と「まだらの紐」が傑出した出来ばえで、
トリックが分かっていても、楽しく読むことができます。

以下に、本書収録の12編について、簡単なコメントを記します。

【ボヘミアの醜聞】
ホームズにとっての「あの女性(ひと)」、
アイリーン・アドラー登場!

【赤毛組合】
いわゆる「赤毛トリック」、ここに誕生。
組合の驚くべき正体とは。

【花婿の正体】
結婚式当日に消えた花婿。
意外な正体が明らかに。

【ボスコム谷の謎】
沼のほとりの殺人事件。
ホームズの推理やいかに。

【オレンジの種五つ】
K.K.K(クー・クラックス・クラン)がこんなところに登場してました。

【唇のねじれた男】
アヘン窟の妖しい世界。

【青いガーネット】
ガチョウと宝石の謎。

【まだらの紐】
密室+ダイイングメッセージ。
超有名な作品。

【技師の親指】
親指をなくすほどの恐怖の体験とは。

【独身の貴族】
今度は、花嫁が消えました。

【緑柱石の宝冠】
消えた宝石の謎。

【ぶな屋敷】
家庭教師として雇われた女性の不思議な体験。
長い髪を切ってほしいなど、奇妙な申し出を受けるが・・・。
昔は面白かったんだろうけど... ★★★☆☆
本書は昔(高校生のときかな)一度読んだだけで、そのときは大して面白いとは思わなかった。
でも「名探偵コナン」でコナン君が(というか工藤新一が)あんまり「ホームズがどうしたこうした」とか言うから(笑)、再評価する意味で再読したが、退屈でやっぱり面白くないよ、これ。

ホームズ譚っていうのは、書かれた当時は他には大した娯楽がなかったから、その当時はものすごい人気があったんだろうけど、たぶん今、ホームズ物がいいっていう人っていうのは、昔読んで感動した人とかマニアぐらいで、今初読で面白いと思う人っていないんじゃないかなと思う。

ただ、19世紀末頃の英国情緒を味わうには適当な作品かも知れない。
読みやすさと格調高さを引き換えに・・ ★★☆☆☆
確かに現代語になって読みやすくはなったと思う。しかし、その一方でホームズ独特のあの格調高さといおうか、文章から滲み出るロンドンのあの時代の空気というものも薄まってしまったように感じる。
現代語訳は、やはり現代にこそあっているもので、ホームズの書かれた時代には、それに近い
硬質な古めかしい文体こそが、似合っているように思う。
《名探偵》の代名詞 ★★★★★

◆「赤毛組合」

 ▼あらすじ

  赤毛の質屋・ウィルスンは、店員の勧めで「赤毛組合」の欠員に応募し、見事合格した。

  組合が彼に与えた仕事は、1日4時間、事務所で大英百科事典を筆写することだけ。
  しかも、週給4ポンドという法外な報酬だった。

  8週間続いたこの仕事は、事務所に残されていた「赤毛組合は解散した」
  という声明文とともに終わったのだが……。


 ▼感想

  序盤において「赤毛組合」という、いかにも怪しげな組織が示された後、
  中盤でのホームズの推理・調査、そして終盤の活劇へと繋がっていく
  メリハリの利いた展開は、まさに短篇のお手本といえます。



◆「まだらの紐」

 ▼あらすじ

  2年前、ヘレン・ストーナーの双子の姉は原因不明の死を遂げる。

  彼女が死の数日前から聞いていた「低い口笛」とは何なのか。
  そして、彼女が最期に遺した言葉「まだらの紐」の意味とは?


 ▼感想

  本作は《ダイイング・メッセージもの》であると同時に、外部からストーナーの
  姉の部屋に侵入することが不可能であったことから《密室もの》でもあります。

  しかし、義父の部屋に通じる通風孔、鳴らない呼び鈴の引き綱、床板に釘付けたベット……、
  といった状況自体が、密室殺人を可能にする「実行犯」の姿を浮き彫りにしているといえるのです。



◆「技師の親指」

  謎めいた男の依頼を受け、行き先も告げられぬままに連れて来られた屋敷で、
  悪夢のような出来事に遭い、親指まで失うはめになった水力技師の青年の話。


  事件現場の所在地を、青年が乗った馬車の「状態」から
  推理してみせるホームズのロジックの冴えに注目です。



◆「ぶな屋敷」

  破格の給料で家庭教師として雇われたハンター。
  しかし、彼女は雇い主から「髪を切ってほしい」「こちらの用意する服を着てほしい」
  といった奇妙な要求をされて……。


  「赤毛組合」「技師の親指」と同パターン。
  聡明で行動力のあるヒロインの人物像が印象的です。




分かりやすい!! ★★★★★
外国の小説は訳によって難しかったりするので苦手だったのですが、こちらはそんな事ありません。読みやすくどういう意味?という事もありません。
しかもカバーもおしゃれでいいです。全巻揃えたいです。