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リガの犬たち (創元推理文庫)

価格: ¥1,155
カテゴリ: 文庫
ブランド: 東京創元社
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中途半端に国際的 ★★★☆☆
スエーデンの警察官小説シリーズの第2作目と思って読んでいたら、途中から、あれよあれよという間に
国際政治サスペンスものに変身ししてしまいました。
しかし、それにしては、当時のラトヴィアの政治状況の掘り下げ方も、善人・悪人含めた登場人物の描き方も、
みな、薄っぺらだし、クライマックスから大団円に至る展開はあまりにも安易。そもそも、田舎の警察官が、
任務ではなく、個人として、単独で全体主義国に潜入し、巨悪と対決するという突飛さにリアリティは全く
感じられません。

とは言え、未知の国、ラトヴィアが舞台ということで、それなりに面白く、退屈はしませんでしたが・・・・

刑事ヴァランダーのシリーズは、ケネス・ブラナー主演のTVドラマを見て興味を抱き、原作を読み始めましたが、
原作のヴァランダーは、あまりにも感傷過多で、精神的な弱さがしばし表に出過ぎるという点がひっかかります。

主人公の警察官の感傷や弱さは、なにかの折りに垣間見れるという程度がいいのではと思うのですが、これは、
まあ、読者の側の好みの問題なのかもしれませんね。

もう少し、このシリーズには付き合ってみるつもりです。
ヴァランダー警部、バルト海の対岸ラトヴィアで謀略の渦中に・・・ ★★★★☆
ヘニング・マンケルの<ヴァランダー警部>シリーズ第2弾。’03年、「このミステリーがすごい!」海外編第19位にランクインしている。

スウェーデン南部の海岸にゴムの救命ボートが流れ着いた。なかには高級なスーツ姿の若者ふたりの射殺体が横たわっていた。やがて死体がラトヴィア人だと分かると、バルト海を挟んだリガの警察から中佐が派遣され、引き取っていったが、帰国直後に中佐は何者かに殺害されてしまう。ラトヴィアからの要請を受けてヴァランダーは現地に赴く。スウェーデンの田舎町イースタとはまるで勝手が違う警察の捜査体制に戸惑うヴァランダーに、謎の地下組織らしいところから接触が図られる。

後半は、中佐の未亡人から懇願され、一度は帰国したヴァランダーが、身分を偽り、ラトヴィアに再び潜入するのだが、彼は自分でも知らない間に、命の危険すら覚える謀略の渦中に身を置くことになるのだった。

本書が発表された’92年は、ラトヴィアが旧ソ連から分離独立した直後であり、いまだソ連に通じる人脈によって掌握されている社会で、地下で密かに、しかし果敢に命がけで自由を求め、独立運動をする人々の姿が生々しく描写されている。そんな人々に頼りとされるヴァランダーの動きは、警察小説を離れて、東西スパイ小説の趣を感じる。

本書は、知られざるラトヴィアの首都リガでのヴァランダーを描くことにより、世界に冠たる福祉国家として名を馳せるスウェーデンといえども、バルト海の対岸の国家とは無縁ではいられない現代の国際情勢を訴えているように思う。
ネコ的な小説 ★★☆☆☆
 作品名は「リガの犬たち」ですが、小説としては何となく家ネコ的な印象を受けました。銃撃戦や暴力的な描写はほとんどなく、前半はウスェーデンでの、中後半はラトヴィアでの街・人巡りでおとなしく展開していくので、そんな印象を受けたのだと思います。ハードボイルド系の推理小説を好む方には向かないかもしれません。
 作者はスウェーデン人です。私はスウェーデン推理小説を初めて読みました。英米の作品の多くにみられるハードなアクション場面が少ないのはこのことに起因しているのでしょうか?おとなしめに展開する作品とは言え、「フロストシリーズ」のようにウィットが効いているわけでもなく、ほんとうに淡々と社会主義国から独立しようとする国の姿が主人公を通して語られます。エンディング・エピローグとも平凡です。推理ももどかしいだけで、ほとんど一発クリアーしていく主人公です(これが推理小説の分類で良いのでしょうか?警察ものではありますが)。
 所々に論理的な齟齬が認められること、物語の発端となった事件の説明があまりにもあっさりしているところは残念でした。この作品はシリーズ2作目だそうで、1作目の「殺人者の顔」を読んでいないと背景がわかりにくい部分もあるので、この作品を読もうと考えておられる方は、まず1作目から読まれるのが良いかもしれません。私は、背景がしっくりこない感じがいやなので、これから1作目を購入して読もうと思いますが、その内容によってはこの作家の作品にはもう手を出さないと思います。
戦うより隠れること逃げることが得意な斬新な主人公 ★★★★☆
"刑事クルト・ヴァランダー"シリーズ第二作。
天才忍者来人薔薇弾覚醒!
忍法<人形隠れの術>炸裂!!
糞遁の術は未完成…。
という話です。(ちょっと違うw)
冗談抜きでここまで楽しくなるとは思ってませんでした。
スウェーデンの田舎町イースタの刑事が、
バルト三国を救うためにラトヴィアでテロリストになるという、
大スケールの話に発展してワクワクドキドキしますた。
人権擁護国家のスウェーデン人なので、
テロリストと化しても、
殺人はしないのが素晴しい!
銃を持った敵を素手で倒した後に、
敵の銃を奪うという発想が皆無なのが素晴しい。
銃を持った敵が複数いる場合は、
仕方なく敵の銃を奪おうとするが、
基本的に肉体派ではなくて知性派(正しくは妄想派w)なので、
肝心の時にアクションが滑って絶体絶命!
戦うより隠れること逃げることが得意な斬新な主人公である。
殺人犯なんて滅多に現れないのんびりした田舎で、
空き巣や寸借詐欺の相手するのが本人の理想であったが、
如何にしてクルト・ヴァランダーが覚醒し、
世界平和の為に行動するようになるか、
楽しみに読んでください。
そして皆様も全体主義への怒りを覚醒させよ!
命がけの愛国心 ★★★★☆
 主人公が偶然かかわるようになった人たちのために、迷い、混乱しながら、深みにはまっていく姿にはハラハラさせられた。特にスウェーデンからラトヴィアへ、海路と陸路を使って潜入するようすがスリリング。また、独立運動家たちの命がけの同士愛、愛国心には、そういったものを身近で見たり、感じたりした経験がないせいか、うらやましさすら感じた。しかし、社会主義国ではこんなにも簡単に反体制派の人びとを殺していたのだろうか? 誇張されているとしても恐ろしい。