『ギエム』の本気が伝わってくる。
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足先で獲物に照準を合わせて、その眼で獲物を捕らえる獣。
額とこめかみに浮き上がる血管。
『シシー』の本気が伝わってくる。
ここから始まる。
それにしても...なんという足の、脚の使い方なのだ。
利き手の指のように自在に動かしている。
『シシー』だけではない。
彼女のからだ全体の動きを見ていると、利き腕が「からだ」という
形をもらって 動いているのではないか、...そんな錯覚が起こる。
インタビューに、飾らずに応える彼女の言葉。
とても厳しいのだ、自分自身に。
とても真摯なのだ、舞台に上がることに。
そして、とても謙虚なのだ、...『舞うこと』に対して。
自分の可能性を追い求める姿は、『ウェット・ウーマン』に向かって
突き進んでいく。
バレリーナにとって、一番大切なのは 揺るがない「からだの軸」、
という話を聞いたことがある。『ウェット・ウーマン』で求められる
ことは、この『軸』をくずすことだが、...
ギエムはこの壁を乗り越える。
きわめて巧妙で、絶妙に。...おそらく、彼女にしかできない方法で。
どうやって?...
動きの瞬間、瞬間に、細かい『軸』を創り出すことによって。
...しかも、
静物である「机」さえも自分のからだの一部に変える魔法 と、
一人舞台でありながら、手の動きひとつで、複数の演舞者を見せて
くれるギエム・マジック、 こんな『技』まで 見せてくれるのだ。
『ギエム』の本気が伝わってくる。
「才能に溺れて努力をしなければ、壁にぶつかる」
彼女の言葉がずっしり響く。
何度でも観たくなる
★★★★★
このDVDに収められている、ドン・キホーテのキトリの舞いを、一体何度観たことか。たぶん1000回は軽く観ています。僅か40数秒なのですが、稽古場が美しく、衣装も美しく、ギエムの舞いは完璧。というか、その40秒を手にしたいがために、このDVDを購入したくらいです。
もちろん他にも見所満載で、竹を割ったようなギエムのサバサバとした実像も楽しむことが出来ます。
子供の頃のバレー学校の屋根を歩いたり、車の運転で鼻息荒くなったり、自分の好きな場所を紹介してくれたり。ある意味、一人のバレリーナのドキュメンタリー映画のような仕上がりです。
おすすめ。
定価3000円。
美の世界
★★★★★
黒鳥の踊りや、キトリのソロを稽古場で見せてくれたり、オペラ座時代(15歳のとき)の「二羽の鳩」も一部見られます。ところどころに、日常の様子や、英語でのインタビューも取り混ぜられていて、とても充実した内容です。べジャールのインタビューも入っていますし、wet womanなど新しい作品もしっかりと収められています。
実際のステージをご覧になった方でも、保存版として持っていて損の無い作品に仕上がっていると思います。
シルビィ素敵です。
★★★★★
あまり長いDVDではありませんが、ギエムに興味のある人なら、買って損は無いと思います。私は、バレエにそれほど詳しいわけでもないのに、シルビィ・ギエムの踊りはすごいと言う事がわかります。もっと彼女の踊りを見たい!!という気持ちになります。少しですが、プライベートの様子もあって、すごくかわいくて素敵です。マノンの寝室のパドドウと南仏のスタジオで踊っているドンキホーテのカスタネットの踊りが個人的には好きです。
シルヴィ・ギエムを知りたい人にお勧め
★★★★☆
シルヴィ・ギエムの、いままでの出演作品の一部やレッスン風景、インタビューなどをまじえたドキュメンタリー。ギエムのエッセンスがつまってます。わたしのお勧めは、「ドン・キホーテ」のキトリのソロを踊るギエムです。すごいです。ただし、ギエムのダンスシーンは全体的に少なめなので、ギエムファン以外にはもの足りないかもしれません。