冗長でしつこいです
★★☆☆☆
これ半分の長さのお話だったら、きっと楽しく読めたかも。
340頁なんですが、その半分か200頁くらいで丁度良かったんじゃないでしょうか。
そう思えるストーリなのに、この頁数なので、様々な描写がしつこく感じてしまいました。
主人公(受け)の描写が特に。
例えば、主人公はしょっちゅうベソをかくんですが、小説ではそれを正当化するような説明を冗長に何行も続けるんですね。
「情け無いとはわかっている、しかし××で■■であーだこーだ…」
「それも全て自分の責任だとわかっているが、どーのこーの」
等々。
ちょっとしつこい。言い訳を連ねられているようで、あまり気持ちよくないです。
様々な箇所が、ちょっとしつこい。
また、主人公はいつもいつもキョドってバタバタわめいてうるさいし、博多弁という男気のある男性に喋らせたら最高にハマる方言を、全く似合わないキャラである受けに喋らせてるので、それだけが浮いてしまっています。主人公のモノローグは全て博多弁で、興奮すると博多弁が出る主人公なので、ちょっとキツい。(イライラしました)
あと色々と強引というかご都合主義な所も気になりました。
電車に乗る度、超満員電車で、必ずチカンにあうって…。じゃあ自衛すれば良いのに「犯罪者に屈したくないから」との理由で時間帯も車両も変えないって…。そもそも男が何回も何回もチカンされて、しかも触られるまま我慢してる事が理解できない。もう様々な点で「不自然」と思ってしまう。
崎谷作品で毎度おなじみ半分イカレた出来損ない人間の描写もしつこく…。それも2人出てくるし。
他にも色々ありますが、色々な点で不自然で強引。ページ数が少なくてサラっと書かれてたら気付かなかったかもしれないけど、たっぷり頁とられてるので。
ギュっと絞って、そぎ落とすところは落として、飽きさせないような小説を書いて欲しいです。読者に読ませたい箇所はたっぷり書き込んで欲しいですが、この本はどこがそうだったのかな?
攻めは、強面なのに可愛いモノ好きというギャップが魅力的な男前で、カッコよかったですよ。残念。
最後の最後に違和感が
★★★☆☆
良くも悪くも崎谷作品らしく、受けにぞっこんな攻めと無自覚にエロ可愛い受けのカップル。サクサク読めたしイラストも綺麗でした。
が、なぜ痴漢被害にあい続ける自分の恋人への言葉が「触られて、うっかり感じたりするなよ」なんでしょうか。
受けはたいそう美形な設定で、男性ながら電車内で痴漢被害にあってます。性別問わず不愉快だし、犯罪ですよね。
受けに乱暴しようとした同僚にキレたり、かまいたがる友達には嫉妬するのに……痴漢に怒るより触られる方が悪いかのような印象を与えるセリフ。
ガツンと怒って何らかの対応をしてくれたらよかったのに。何だか攻め男の性格・行動に一貫性が無いような感じがしてしまいました。それが残念。
今回もHシーン長っ!
★★★★★
いつも電車で痴漢に遭う美少女顔の大学生・未紘は、痴漢と間違えてジュエリーデザイナーの照映に怪我を負わせてしまいます。責任を感じた未紘は照映の会社でバイトとして働き始め、次第に照映に惹かれていく…というお話。
今回の崎谷作品もHシーン長かったですね。未紘はキスもセックスも照映が初めてで、はふはふしてる所が可愛かったです。最後の方には「痴漢プレイ」に「言葉責め」。よく痴漢に遭う未紘に対して照映が「触られて、うっかり感じたりすんじゃねえぞ」なんか言ってますけど、まぁ心配と嫉妬と愛情がごちゃ混ぜになって出た素直じゃない言葉じゃないでしょうか。
一番好きだった所は、美大出身の照映が絵の道を諦めるきっかけになった、今では天才画家と言われる従兄弟が13歳の時に照映をイメージして描いた太陽のような絵を、未紘に説明してる所です。挫折を知りながらも強く優しい照映を未紘が「好き」と感じるのもわかる気がしました。
博多弁な受け!!
★★★★★
BL初じゃないでしょうか!?。
全編に渡って受けは博多弁なので、とっても新鮮です。
私は福岡県民なので…そのせいか、凄く親しみやすくて面白さ倍増でした!!!
内容も凄く良いので、慈英×臣シリーズを読んだことない方にもお勧めです。