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自然体のつくり方―レスポンスする身体へ

価格: ¥2,100
カテゴリ: 単行本
ブランド: 太郎次郎社
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   失われつつある日本独自の「腰腹文化」の復興を唱える著者による、自然な心身を取り戻すための実践的な方法を解説した好著。文化論や身体論を踏まえながらも、もっぱら「自然体」を取り戻すための実践的・実感的な身体技法の紹介に徹している。「上虚下実」の自然体を忘れ、頭に力の入りすぎた現代人への、著者の本気の危機感が感じられる。

   忘れられた音読の効用を説いたベストセラー『声に出して読みたい日本語』の著者らしく、伝統文化を見直す切り口が新鮮でおもしろい。和洋の文化の間で宙ぶらりんになった「不自然な体」を、自然体の「技化」で意識的にとりもどす。そのために著者が見直すのは、相撲の四股、歌舞伎の六方、能のすり足など、皆が見慣れているがもはや自分の身体感覚としては実感のない動作の数々。適切な写真と説明でこれらの実践法が説明・推奨される。

   伝統的な動作から「自分の中心感覚を腰腹=臍下丹田(せいかたんでん)に置く」という共通点を引き出す手並みが鮮やかだ。その他呼吸法、ツボ、マッサージなど、「内なる中心感覚」を取り戻すためのメソッドが満載されている。説明が「頭でっかち」でなく、読者の実感を離れないよう「自然体」で書かれてあるので、本当に納得でき、よくわかる。

   第1部で自己の中心感覚、第2部では他者との距離感覚(コミュニケーション=レスポンスする身体)の涵養(かんよう)法が説かれる。この2つのスキルで「自然体」が身につくしくみだ。

 「リラックスしながらも覚醒しているような身心のあり方。身体の重心においても、心や精神の方向性においても、寄りかからないゆとりをもった構え」が「自然体」なのだという。そのための、頭で納得し、実践して実感できる具体的な技法が明解に書かれている点が画期的。他者論、コミュニケーション論、現代文化論へと展開したいところ、グッとこらえて、具体的な肉体の実感を中心に据えた著者の「腰腹の強さ」が表れた1冊である。(濱 籟太)

普遍的な身体性のあり方を自分のものにするために ★★★★☆
 身体論や「疲れない身体/しなやかな身体」の作り方を
紹介した本は多くあるかと思いますが、本書はそれらの
基本や入門書に最適のように思います。

 2部構成となっており、1部では「自然体の作り方」で
具体的に自分の身体をどのように修練していくかを紹介
し、2部では「レスポンスする身体」で、他者とのコニュ
ニケーションをどのように合わせていくかが紹介されて
います。

 本書の位置付けを「身体のあり方を文化として捉え、
だれもが技化できるようにしたい。できるだけシンプル
に技化すること」と明言されているように、本当に至る
所に配慮がなされています。

 多方面で活躍されている斎藤先生ですが、教育者と
して、身体論に関連して本当に良い本を残されている
と思います。自分なりに出来ることを修練しながら、
時間はかかってもこの自然体を身に付けたいと思い
ます。合わせて、「身体感覚を取り戻す」を読んで
みようと思います。

 しなやかな身体作りに興味がある方には、本当に
おすすめの一冊です。 
「冷えた」身体とコミュニケーション ★★★★★
より良いコミュニケーションのためには、例えば人の話にうなずくという「反応」が必要と、
最近の書「「また会いたい」と思われる人の38のルール」で説かれていましたが、
2001年発行の本書では既にそのことが指摘されています。
さらに、「冷えた」身体で、「反応」するのは難しく、それは人間の土台である身体が「不自然体」だからと
分析しています。
では、そんな「冷えた」身体を「自然体」に戻すにはどうするのか、いくつかの具体的な方法が示されています。

最近、気になるのは、人ごみを焦って歩いているわけではないのに、ぶつかってくる人がいることです。
意識が内向し、他を認識する感覚が、麻痺しているのでしょう。車に轢かれてもおかしくないと思います。
そんな身体を持った人達が、「反応」出来るとは思えません。
身体性に着目した、本書の筆者は慧眼です。
不思議と楽になる「自然体」 ★★★★★
本書に書かれていたように、電車の中で立っている時、片方の足に重心をかけず、やや膝を曲げた両方の足でバランスをとると、不思議と楽になりました。そしてそれをマスターして、肩の力を抜くと、首が楽になりました。
ああ、これが自然体なのだと実感しています。四股を踏む効果などはまだ実感していませんが、上記だけでも普段の生活で自然体を味わえたので、有用な本だと感じています。
自然体ってなんだろう? ★★★★☆
日本テレビ放映「世界一受けたい授業」でおなじみの斉藤孝氏。その著書「自然体のつくり方」には「立つ、歩く、座る」の基本となる「腰」の重要性を語っています。赤ん坊を背負う、畳での生活など日本の文化が「腰」を自然と養っていたが、その文化を失い、しかも西洋文化にもなりきれずに「腰」を失ってしまったと危惧しています。

自然体とは「上虚下実(上半身は脱力、下半身は充実)」のリラックスした体。足や腰、背中といったどこか一部に負担をかけないで、骨格に従い、重力に拮抗した立ち方のようです。そのために必要な「ハラ」を作るための「腹式呼吸」、「四股踏み」などを紹介しています。

「自然体」って何? ★★★★☆
「からだ」について考えることって、とても難しいと思う。ましてや、「自然体」という事を考え出したら、もう眩暈がしてきそうだ。「身体論」って考えると、本当に山のように様々な考えが出てくる。

メルロ=ポンティ-の「現象学的身体論」だったり、野口晴哉の「野口整体」だったり、ヨガだったり、武道における身体論だったり、歌舞伎や演劇における身体の使い方だったり、精神世界での神秘的な身体論だったり、いや、もっとお手軽な雑誌やテレビの健康体操だったりと、枚挙にいとまがない。そんな難しく考える前に、先ずは「からだ」を動かしてみろって、どこかから囁き声が聞こえてきそうだけれど...

この本は、そういった声を大きくして、僕の「からだ」を実際に動かさせてくれた。著者斉藤孝さんは、この本を「自然体」と「レスポンスする身体」といった事を軸にして、様々な角度から「からだ」について考察している。それらの考えは、実際に斉藤さんが体験をし、斉藤さんの「からだ」から紡ぎだされたものだ。本書を読み進めていくうちに、少しづつ<斉藤さんが考える>「自然体」と「レスポンスする身体」の輪郭が見えてくる。

しなやかで柔らかくて、それでいて粘りがあって、まわりの状況に適切な反応ができるそんな「からだ」の使い方ができたらいいなって思う。そうするためのヒントがこの本には沢山盛り込まれている。それらを、僕がどう捉え、どう使っていくか、まだスタートラインに立ったところだ。