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螢坂 (講談社文庫)

価格: ¥520
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
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きれいな装丁 ★★★★★
シリーズものらしいけど、これしか読んでません。

十分の読み応えを感じました。あえて他を読もうとも思いません。
これだけで完結しているし、内容もよかったので。

読みながら、謎解きの部分で何度もゾクッとしてしまいます。

せつない想いってのは、どこか寂しくて、その寂しさの穴に気が付いたときに
人は孤独を感じるのかもしれません。

恋ってのはホラーなんですね。

「食」も人を癒せるのですね ★★★★☆

人目につかないところにある小料理居酒屋が舞台です。

訪れるお客は初来店の人であれ、常連さんであれ、店主の出してくる
料理に魅了され、心がほぐされてゆきます。
そうして店主と打ち解けて話しているうちに、自分が抱えていた問題や
悩みまで解決されてしまう。実在するならば行きたいなぁと思いました。

お客が想っていることをすべて察知することが
できるのに、あくまで控えめに客を導く能力がある店主は魅力的で
なにより出てくる料理(メニューはありません)一品一品が本当に美味しそう。

食は、人を癒せる一番簡単な手段かもしれない、そう思いました。

どんなに疲れていたり、心が折れそうだったりする時も、
美味しいごはんさえあれば、救われる。立ち上がるエネルギーとなる。
そんなことも実感した一冊でした。
いろいろあるけど ★★★★☆
 人生の浮き沈みというのは、ほんとうに人それぞれだな、と香菜里屋シリーズを読むといつもそう思います。不思議な魅力を持つマスター工藤も、過去にはいろいろあったのでしょう。だからこそ、客の持ち込む”謎”がいとも簡単に解けてしまうのかもしれません。

 今回の作品は、全体を通して”待つ”というキーワードがぴったりくると思います。待つのは人ばかりでなく、自分の夢だったり幻の焼酎だったり。待ち続けた答えをようやく見つけた時、人はようやく安堵できるのですね。答えが見つかることは、必ずしも問題が解決するということではないけれど、それでも謎を抱えたままでいるより心は解放されるし、楽になれる。

 その手助けをするのが、マスターの工藤。客の話を聞いただけであれこれ推察し、誰も予想のつかなかった答えにたどり着く。この人はいったい何者なんだ!?と最初はいぶかしがる客も、いつしか古くからのなじみ客のような気持ちになり、いつまでもスツールに腰掛けている自分に違和感を感じなくなる不思議なビアバー、香菜里屋。度数の違う4種類のビールに、マスターおまかせの料理。どんなものを出されてもはずれがないという料理の描写がこれまた素晴らしく、もしかしたら自分でもできるかも、なんて幻想を抱きつつ、推理以外の部分でも楽しめる、1度で2度美味しい小説なんです。

 どうやらマスターも誰かを待っているらしい、ということがほのめかされているが(『雪待人』)、それがこの先どう展開していくのか、次作に期待しています。
しっとりと心にしみる作品 ★★★☆☆
「香菜里屋シリーズ」の3作目だが、この作品もしっとりとした味わいがある。
一番印象深かったのは、5番目の「孤拳」だった。逝ってしまった大切な人との
思い出を胸に抱きながら、幻の焼酎「孤拳」を捜す真澄。やがて知る大切な人
「修兄ィ」の心に隠された真実の思い。そして「孤拳」に込められた願い・・・。
読んでいてとても切なかった。ほかの作品も、人それぞれの心のひだに隠された
思いがとてもよく表現されていたと思う。相変わらず香菜里屋の料理も魅力的
だった。気になるのは、香菜里屋のマスターの工藤の秘密だ。「香菜里屋」の
店の名前の由来は?工藤の思いとは?4作目を読むのが楽しみだ♪
誰を待っているのか ★★★★☆
マスターもまた、誰かを待ち続けながらビアバーを営業している。ひたすら待ち続けているのかもしれない。
だから、訪れる客にさりげなく、最高のもてなしを続けているのかもしれない。
架空の物語が、俄然真実味を増すのは、その料理と会話の妙だろう。