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愛するということ (幻冬舎文庫)

価格: ¥560
カテゴリ: 文庫
ブランド: 幻冬舎
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励まされた ★★★★★
小池真理子さんの性描写が苦手で今まで敬遠してきたけれど、ふとしたきっかけで初めて読んだ。もっと早く、10代か20代前半にこの本に出会っていたら・・・と思った。この本が私にとって、「マヤにとっての柿村」になってくれただろうと思う。人生が少し変わっていたかもしれない。

恋が生まれて、死んで、それでも人生は続く・・・女性の内面で起こる事が、そのまま描かれており、自分の、特別だと思っていた恋や痛みも、ありふれたものだということに改めて気づく。

リアリズムってこういうことを言うのでしょうか。不思議とエッセイを読んでいるかのような気分になった。何の奇のてらいもない内容に作家の誠実さを感じた。
そして少し生きる勇気をもらった。
若い女性にとって参考になるだけでなく、男性にも読んで欲しい。
別れた恋人を忘れられず悶える女心 ★★★★★
出会いから別れまで失恋を解消できずに引きずってしまう女性の心の内が詳細に描かれていて圧巻させられました。
男によって傷つけられ男によって癒されていく女性の成長目録のような物語です。
失恋は立ち直ることではなく悟るということを本書を通して学べるのではないでしょうか。
悲しみは埋めるもの ★★★☆☆
主人公マヤは、野呂との関係が永遠に続くかのように思っていた。
しかし現実は、愛する男が他の女を愛してしまい、そこから生まれた苦しみに立ち直りゆく姿を描いている。

現実をわかっていながらも受け止められず、毎日苦悩する日々。回想する日々。。。

なんだか、わたしも同じような思いをしたことがあり、とても切ない気持ちが伝わってきました。
そして、決して自分の過ごした日々を否定しなかったマヤに、とても感銘を受けました。文中の表現を使うならば、鉛筆で描いたものを、無理矢理にでも消しゴムで消そうとしないこと。
事実は事実と認め、後悔などせず、別れてもなお、彼のことを思いやり過ごそうとする様子に、感銘を受けずにはいられませんでした。

この本は、少し恋愛観を変えてくれたような気がしました。
彼に優しくなりたい、彼を大切にしたい。彼に会いたい。。。そんな思いを感じさせてくれる1冊です。
恋の傷は治すものでなく埋めるもの ★★★★★
男と女の間に「永遠」なんてあり得ない。愛し合う二人は,この時間が永遠に続くものじゃないと感じながらも,愛の終わるその日を考えることはできない。だけど突然その日が訪れたら。。。
自分を捨てて他の女性のもとに去った男,野呂をいつまでも忘れられないマヤ。だけどマヤが忘れられないのは野呂なのか,愛し愛された満ち足りた時間なのか。。。

取り残されたマヤがどれほど傷つき苦悩したかは,文中から胸が痛くなるほど感じ取れる。切ない。
そのマヤがいつしか別の男,柿村に惹かれ,柿村の腕に抱かれながらも頭の中では野呂のことを考えてしまう。切ない。
やがて,いつしかマヤも野呂を想う気持ちに整理を付け,新たな一歩を踏み出すことになるけど,それは柿村のおかげなのか。流れた時間がそうさせたのであって,柿村はそのきっかけを作っただけなのでは。。
「恋の傷は治すのではなく,傷があったことを忘れるぐらいに埋めてしまうものだ」という柿村の強い気持ちが,弱り切ったマヤの心に響いたのは事実だろう。

傷ついた女性がやがて立ち直り歩き出すまでの物語なのに,傷ついたとはいえ,野呂のことを思いながらも別の男に抱かれ,別の男の肌を欲する気持ちは,読んでいて切なかった。
誰と寝なくても,やがて時間が忘れさせてくれたのに。と思ってしまうのは,男の身勝手と非難されるのは十分分かっている。。。。

勇気づけられました ★★★★★
好きな人が自分から離れつつあると感じるとき、自分を責めて、自己否定をして、自分の存在を消してしまいたくなります。そんなとき、この作品を読むことで、とても勇気づけられました。この本が一生懸命一人の人を愛したという自分の行動を否定せずに生きていくことの大事さをを教えてくれた気がします。どうあがいても、相手の気持ちというものを変えることができず、自分を向かせることができないのなら、少なくとも自分が愛したという事実は認め、それに素直に溺れ、それを否定することなく浸って生きていくという方法を教えてくれました。ありがとう。