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散りしかたみに (角川文庫)

価格: ¥514
カテゴリ: 文庫
ブランド: 角川書店
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ホワイダニット ★★★☆☆
凄絶なトリックとか、そういうものを期待して読んではいけないと思います。メインにすえられる謎のトリックについては「どうにでもなる」と作中に言及されていますし、其処をさして「駄作」と切り捨てるのは、お門違いというか、なんというか。

いくつか続いているシリーズの二作目、らしいです。作中にも以前に何かしらの事件があったことは示唆されていますが、それほどの影響なく、単体として読むことが出来ます(自分もそうでした。第一、シリーズとして順番に読んでほしいならばタイトルにそれを反映させるでしょう)。体裁としてはミステリですが、読者に挑戦する類のものではありません。物語を鑑賞する、という感じに近いです。淡々と物語がすすんでいく。

歌舞伎を知らない自分がすんなり話に入り込めたのは説明の巧みさなのか、文量の少なさなのか。歌舞伎という舞台故の人間ドラマを短いスペースで書き上げた(ちょうど濃密な夏の風みたいな感じでしょうか)佳作、という印象です。
耐えがたい駄作 ★★☆☆☆
 1998年の単行本の文庫化。『ねむりねずみ』に続く梨園シリーズの第二作。前作を読んでいないと話についていけないので、ご注意。
 とんでもない駄作を読まされてしまった。本書の中心となっているはずの「桜の花びらが散る」というトリックの馬鹿馬鹿しさ。思わせぶりで当てずっぽうな発言しかしない名探偵の感じの悪さ。場面転換、語り手の転換が頻繁なための読みにくさ(それがトリックでもあるのだが)。読んでいて腹立たしいほどだった。
 梨園を舞台に選び、女形を語り手とした点は面白いと思う。歌舞伎の演目とミステリを重ねていく点も評価できる。誰か、別の作家がこの設定で書いてくれると良い作品に仕上がるのではないか。
それなりに面白かったです ★★★☆☆
最初に読み始めたときは、ワンパターンの印象に襲われましたが、最後まで読むと、そうでもなかったです。それなりに面白かったけど『ノックスの十戒』や『ヴァン・ダインの二十則』を重んじる方は読まないほうがいいかも。ネタバレなので詳しくは言いませんが。

「ねむりねずみ」ではあまり気に入らなかったコミカルな語り手・瀬川小菊にもなれて、推理小説というよりは「いつもの人たち」に親しむキャラクタ小説と化してる気もしました。

諦念の探偵と、儚く美しい恋 ★★☆☆☆
 創元推理文庫の「ねむりねずみ」のシリーズ。梨園の華やかな登場人物は楽しいのだが、探偵クンのキャラが弱い…推理力が超人的な割に、結局悲劇を防げないのは金田一耕介からの伝統か?だからこそ、儚く美しい物語に仕上がっているのかもしれないけど。

 新登場のモップ犬(犬種何だろう、立ち耳だからテリア系?)も含め、キャラはとてもユニークで良いので続編を期待したい。