最近のノクターナル・ライツは疾走チューンを封印しヘヴィで正統派に近い雰囲気なのですが（方向性が違うだけで良い曲を沢山作ってくれています）、この作品の頃は典型的なメロディック・パワー・メタルで、かっこいいメロディーやアレンジが盛り沢山です。
いわゆる「クサい」メロディーや展開が多いのですが、それが日本人の琴線に触れるのか、ノクターナル・ライツの最高傑作という呼び声も高い作品です。私もこれが最高だと思いますね。
サウンド・プロダクションはこの後モダンになるのですが、この頃まではちょっと８０年代的なミッド・レンジの温かみがあり、それがハロウィン的な名作感を生み出すのに貢献しているような気がします。
楽曲はストレートなメロディック・メタルで、１曲目からキャッチーなメロディーのキラー・チューンが飛び出します。その後の曲もどれも良いフックがあり、繰り返し聴く内に手放せなくなるでしょう。
ハロウィン、ガンマ・レイ、ストラトヴァリウスなどが好きな方には文句なしにお勧め出来る名作です。

スウェーデンのメロディックパワーメタルバンドであるノクターナルライツの3枚目のアルバム。基本的にノクターナルライツってツーバスどかどかのスピードチューン中心で、これはヴォーカリストが交代した次作以降でも変わらないんだけど、明らかにサウンドメイキングは変わってしまっている。どちらがいい、悪いということじゃないんだけど、このアルバムこそノクターナルライツの最高傑作だというファンも大勢いることも事実だ。このアルバムは一曲目からアクセル全開なんだけど、さびなんかは一度聴いたら頭から離れないようなキャッチーなメロディーのため、思わず口ずさんでしまいそうだ。そういえば、2003年の日本公演のオープニングナンバーはデスティニーコールズでしたね。やっぱり皆歌ってたよ! さて、メロディックパワーメタルの代表的なバンドと言えば、このノクターナルライツとハマーフォールがあげられよう。彼等のアルバムを聴く度に思うんだけど、結局メロディックパワーメタルってオーソドックスなメタルに他ならないね。特にこのアルバムはそのことを強く感じるアルバムです。

しょっぱなから、もう笑っちゃうくらいのクサいメロディーが最高。捨て曲も見当たらないし、メロディックなものが好きなら、聴いておこう。とくに、１曲目なんかは、メロディーマニアにはたまらない。そのほかにも、いいメロは随所にあり、アルバム全体も短いので、何度も繰り返し聴いてしまう。

このバンドは、これから方向転換して、違う路線に走ってしまうので、その前の姿を知ることのできるアルバム。（どっちがいいとは言わないけれど・・・）
とりあえず、メロディーものに興味があるなら、だまされたと思って聴いてみよう！