それでも君は、モテるのか。
★★★★☆
瀬尾公治さんの「君のいる町」も、順調に単行本6巻まで到達したようである。
扨て、君町第6巻。読み始めて5秒でソッコー青大が七海にイタイところを指摘されて第一ラウンド終了。お約束通り、鈍感な主人公という伝統を蹈襲し、柚希と七海の二大ヒロインをイラつかせている。
だが、ここで簡単に終わらないのが瀬尾流の人間相関図。気がつけばいつの間にかレギュラー化していたメガネにそばかすという最強装備をした桜井萌果系の美少女・菊川琴音がメガトン級のカン違いを炸裂。
「をいをい、そんなコトでイチイチ人を好きになってたら、レスキュー隊は365日モテモテだぜ!」
などと云った風に、青大との両想い脳内確定という、畑が違えばすわヤンデレフラグな純情ぶり。雛○沢かっ!
それはそうとこれまた柚希が東京帰還を示唆するというこれまた遠距離ソエンモードへの扉が開かれた。もう、お約束ね!
「涼風」において、最終盤怒濤のヒロイン朝比奈涼風の妊娠出産エンドという超荒技を駆使した瀬尾公治さんに寄せる期待は極めて高い。
まさか桐島青大がそのまま「君望」の鳴海某の如くハーレムエンドさせれば御の字かも知れないが、よもや“あみん”の「待つわ」よろしく80年代ラブストーリー的なソフトランディングはどうもあり得なさそうだ。
まあそんな当作准涼風的立ち位置の神咲七海は消耗した精神力の立て直しを図って悪女化して青大の奪還を目指せるだろうか。菊川琴音のヤンデレ化もあり得ない中でちょっと想像したい部分もあるわけね。
巻末特別読み切りの「七夕」は蚤の夫婦の馴れ初めよ。主人公が「嫌いな女にコクる」という罰ゲームを実施し、ヒロインは5秒でOK。まさに嘘から出た真実。勿論ラブ☆コンのような壮大なストーリー展開ではないが、男性諸卿の視点から描いた見事な「(こうあり)たい作品」。現実は、嫌いな人間を好きになるなんてことはない。何だかんだ云って、お互いのこと意識していたという落ちだ。それを考えれば、ラブコンの大谷敦士と小泉リサは、宮川大助・花子のような最強夫婦漫才であることを再認識させられる。
嗚呼、それでも主人公はモテまくる。何の意味もなくモテまくる。伊藤誠の何が悪いのか〜!!と。
安定
★★★★★
今回も面白かったです。
ずっとドキドキしっぱなしでした。
とにかストーリーく展開が上手くて、常に先が気になって気になって仕方がないです。
あと、読み切り漫画も凄く良かったです。
お世辞でもなく、質の高さは君町と変わらないと感じました。
本当の気持ちに気付く主人公。
★★★★★
七海とのケンカ、柚希の帰京の話により青大は自身の本当の気持ちに気付く。
その一方で菊川が自分と青大が両想いであると誤解して猛アタック。
青大の身の回りは少しずつ混乱し始める。さて、どうなることやら……。
巻末には作者が「君町」の前に書いた読み切りと「君町」に登場する場所の紹介、
そして「涼風」の4コマです。
とても読みやすい
★★★★★
君のいる町 第6巻です。
ヒロイン柚希の東京へ帰京するという発言が序盤にあり、
ショックを受けたことで柚希が好きなのだと気付く主人公春大。
…が、ここにものすごい勘違いをしてくれる新キャラ菊川が、春大に猛烈プッシュしながら
文化祭へと話が進んでいきます。
自分の思いを伝える後夜祭のキャンプファイヤーで
素直になれない春大に対し、「バカ」と柚希が一言。
「ま、待てや」と男を見せるか、春大!
という、いいところで終わります。
巻末には、「七夕」(ゆな)と風景資料と、涼風4コマ漫画、が収録されていて、
非常にボリュームがあります。ちなみに「夕七」ではなく「七夕」みたいです。
七夕の話の進み方は、瀬尾公冶短編集に収録されている「梓風」とほぼ同じです。
付き合う気のなかった女性(七夕や梓風)と付き合うことになる主人公が一旦はフるが、
やはり好きだと告白して終わる、というもの。
この漫画、とても絵が綺麗でストーリー的にも読みやすいのが
最も推せるポイントじゃないでしょうか。
また、別の視点でこの漫画を推せる点として、刊行ペースが早いことです。
こち亀のように一話一話で終わるものやバトルものならばまだいいんですが、
こういった感情移入をしていく恋愛漫画などは、単行本を読むと当然次が気になります。
君のいる町は今のところは、単行本+4、5週で現在の内容に追い付きます。
(5巻が出たころは、あと2週間分読めば単行本に追いつくという刊行の速さでした)
現在刊行されている単行本から2,3冊刊行されないと、
現在の週刊誌の内容追い付かない漫画もあるぐらいだから、桁違いに早いです。
一巻を読んで良いと思ったら、迷わず買い進めていいんじゃないでしょうか?