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オーランドー (ちくま文庫)

価格: ¥840
カテゴリ: 文庫
ブランド: 筑摩書房
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筆の走り? ★★★★☆
本作品で用いられる時を超えて生きる主人公、トランスジェンダー、過去の英文学者の姿を見てきたかのように描く、作者の親戚や親しかった友人の写真を使用し、彼らをモデルとしたキャラクター形成、などは、テーマとしては興味深いのだが…

ウルフ作品に特有の、繊細さや緻密さには欠け、息をつめて内面深くに降りていくような作品でもない。かといって、純粋にエンターテインメントとして楽しむには、多くの教養が求められすぎる。

ヴァージニア・ウルフの異色作ではあるが、物足りない感がぬぐえない。

それと、内容と直接は関係ないが、表紙の装丁が暑苦し過ぎる。もう少し何とかならなかったのか、と思ってしまう。
ヴァージニア・ウルフの不思議な世界 ★★★★☆
バックパックの片隅に入れ東南アジアの小汚いバスターミナルやゲストハウスでふらふらしながら切れ切れに読んだのだのですが、すとんとは頭に入らないが、不思議な魅力にあふれている。

ヴァージニア・ウルフという生き方を知って、初めて読んだ彼女の本ですが、妖しい魅力あふれる本で、現在再読中。彼女の人生と重ね合わせて読みたい人には最初の一冊としてお勧め。

ヴァージニア・ウルフの悪ふざけ ★★★★☆
読み方によっては単なるファンタジー小説。ルネサンス期から360年を生きて、その間に男性から女性に変わってしまった人物の「伝記」なのだから。でも実際はそんなに単純なものではない。この作品が面白いのは、主人公の長い人生の物語の中から、英国社会の変遷(上流社会の裏側や女と男のありかたなど)や英国文学史など、多くのことを読みとることができるからだ。とにかく情報量が豊富で飽きさせない。奥が深いのだ。さすがウルフ!なんて知的な遊び!ついでながら「性」もテーマの一つなので、現代人が読めばジェンダーについても考えさせられることになるだろう。オビにある「両性具有」には惑わされないように。

書いていて楽しかったのか、ウルフはたびたびはめを外す。本人は夢中だったかも知れないが、読者としてはあまりの悪ノリに白けてしまうところがある。目くじらたてるほどのことでもないけれど。

"mock" biography of Vita Sackville-West and Virginia Woolf ★★★★☆
biography(伝記)は人の真実を伝えない。そういって批判したウルフが、
あえて皮肉・侮蔑的に、biographyの形式をとって綴った不思議な小説です。
エリザベス調に生まれた少年オーランドーが、360年生き続け、そのあいだ
女性になってしまうという、奇想天外な物語です。時代に合わせて、公爵、
大使、社交界のレディ、女性作家、といろいろな職業を経験します。
じつはこの作品は、ウルフの友人であったホモセクシュアルの貴族、ヴィタ・
サックヴィル・ウエストがモデルになっていて、ヴィタの人生がふんだんに
盛り込まれているのです。
性別や上流社会について、ちょっと考えてしまう作品です。