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海を抱く BAD KIDS (集英社文庫)

価格: ¥630
カテゴリ: 文庫
ブランド: 集英社
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BAD KIDS 海を抱く ★★★☆☆
読みながら、この本の対象年齢は幾つぐらいなのだろうかと考えてしまった。
大人には中途半端な気がするし、若者には刺激が強い気がするし。
大人として満足できなかったので、多分もっと若い方向けなのでしょう。
高校生の頃の自分が見えた ★★★★★
高校生の頃に一度読んだことがあって、
当時のわたしは光成や恵理の中に自分と同じ暗さが見え、
夢中になって読みました。

あれから10年以上たった今、改めて読み返してみて
高校生というのは特別な時期なのだと思いました。

傷つきやすくて、自意識過剰。
いろいろなことが分かるようになってきて、でも分からないことが多すぎて
不安で苦しくて、どうすればこの闇から開放されるのかもがいてもがいて…。

そういう繊細で変わりやすい微妙な心をとてもうまく表現していると思いました。
一生懸命生きているからこその激しさや、感情のぶつけ合いで火花が見えそうなほどの熱さでした。

時々暴走して、読んでいるほうがちょっと赤面してしまうくらいひとりよがりな表現もありましたが、
そういう村上由佳さんらしさも結構好きです。

いくつになって読んでも夢中になれる本だと思います。
理性と別物の性衝動 ★★★★☆
女性作家の作品で激しい性描写が描かれると決まって生々しさに反論が出るがそれは自分の中の獣性に蓋をしたいという綺麗事ではないだろうか?
男はきっと女性の性に対する本音を聞くのが怖くて強がっているのだ。

『お互い納得済みの体だけの関係なら浮気ではない』という意見があり、
私自身も強く唱えていた時期があったが本書のように相手を受け入れる、あるいは相手を飲み込むという行為に結局感情が寄り添わないはずがないのでは?

異性にとにかく触れたくて、でも自分の欲望を認めたくなくて、その思いのすれ違いが青春小説だと思われ、
また父親からの自立と世の中を受け入れる一歩を描いた本書はまさにそれを体現していると思う。

夏の最中に読んでピッタリだったが、初秋の風を感じながら読むのもいいかもしれない。
大人が読むにはちょっと中途半端 ★★★☆☆
私自身が登場人物たちと年齢が離れているせいかあまり共感できる部分がなく、正直、これといった感動も感想もないというのが本音です。主要な登場人物のまわりには親や兄弟といった私とも比較的年齢が近い人々も出てきますが、この大人たちがだれもかれもステレオタイプな感じで新鮮味がなさすぎでした。主人公たちと同世代の子が読むと何かしら感銘を受けるのかもしれませんが、大人が読むにはちょっとなんとも中途半端な小説でした。特に男性の心理描写がいかにも女性作家が書いた男性の心理という感じで、リアリティにかけているような気がしました。
一度、性描写なしで書いてみて欲しい ★★★☆☆
女流作家が「リアル」を表現し、読者にショックを与えて惹きつけようとすると、かならず過激で露骨な性描写に頼る羽目になる。その典型例ともいえるが、この作家の「おいしいコーヒーの入れ方」シリーズのアホくさいコバルト文庫チックな登場人物たちに比べれば、まあ現実的といえば現実的だ。エロに頼りすぎているととられないようにか、同性愛やら尊厳死やらと無理してエピソードをちりばめているので、欲張りすぎで消化不良な感は否めないが、それもこれも直木賞受賞作への布石だったのだろう。しかしこういう作品で登場人物を高校生にするのは、それだけでエロを「若い情熱と苦悩」にすりかえようとしているのが見え見えで好きになれない。
その直木賞受賞作も、結局は禁断の近親相姦の性描写に頼っている。一度、性描写や恋愛ナシの作品を読んでみたい。女流作家は、それが書けてこそ本物の作家になれると思う。