インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

艶紅(ひかりべに) (文春文庫)

価格: ¥1
カテゴリ: 文庫
ブランド: 文藝春秋
Amazon.co.jpで確認
大人の恋愛だからこそ、 ★★★★★
馬の装蹄師と、染色作家、男49歳女37歳、職人同士の中年の恋愛、藤田氏の得意とするパターンである。別居中の男と、独身の女、何の障害もないように見える二人に訪れる別れ。中年だからこそ起こりうる、悲劇が降りかかる。藤田氏は大人の恋愛を描くのが、本当にうまいと思う。

人生、白紙に戻ってやり直したいと思っても、それまでに蒔いてしまった種は知らないところで大きく、意外な方向に育ってしまう。大人になればなるほど、そのしがらみからは逃れられない。そんなことを強く感じさせる小説だった。

最後に見せる久乃の女としてのしたたかさに、同じ女性として複雑なものを感じた。

切なすぎる大人の恋の潔さ ★★★★★
主人公、久乃の揺れながらも、最後にはきりっと居ずまいをただし、結論をだす凛々しさが美しい。惚れぬいた相手にほど、こういう決断、なかなかできない。でも、そこが大人なんだと思う。

藤田宜永の恋愛小説はいずれも好きだけど、この作品は読み進むほど胸に迫って印象深い。彼って男性なのに、どうしてここまでリアルに女ごころが描けるのだろう? 

読みやすかったです ★★★★☆
恋愛物だと
主役が被害者になっちやう(いじめ役みたいなのもいる)
本が多いんですが
『艶紅』は一人一人欠点も長所も持っていて
しらけずに読めました
理想の中年愛?! ★★★★☆
個人的に恋愛物はありきたりの惚れた、別れた、あるいはお決まりの肉欲に溺れる不倫。という作品が多いので食指が向かないのですが、久々に当たった恋愛小説です。

京都を舞台に蹄鉄師の男と祇園のお茶屋で生まれ育ちながら、染物屋に勤める女との「職人同士」の大人の恋。それも単に感情に溺れることなく、互いに生業を理解・尊重し助け合いながら障害を乗り越え、生きていこうとする様を読んだ後は、「理想の恋愛ストーリー」に憧れた若かりし頃の思いを再燃させてくれるものがあります。

随所に挿入される京都の四季も、きっちり「落として」くれるラストもお見事。星4つにしたのは、もっと長編にしてもっと楽しみたかったからです。

女性のみならず、男性(特に中年層)にぜひ読んでいただきたい一!冊。