死体がやたら襲ってくるアクションホラー。
直球勝負のストーリーは面白い。
のですが、この作家さんは、ナースとはこういうものだ、というフレーズが多すぎて辟易しました。
主人公たちの全ての行動を、「ナースという職業の女性」だからこういう行動に出るんだ!と強引に押しすぎ・・・。
これって、人物描写が甘すぎな、未熟な筆力を誤魔化しているような・・・。
ストーリーテリングはそこそこ悪くないのですが、どうも作者の偏執的な変な思い込みが効きすぎてしまって、やや興ざめします。
読者がストーリーの流れから自然に広範な知識を得られ、展開に入っていけるものが一流の小説ですが、「説明文」が多すぎるのもまだまだ甘い。
全体的に面白いのに残念。
D・R・クーンツやウィリアム・ピーター・ブラッティ、R・マキャモンのような作家の作品を一級品として、R・レイモンのような作家の作品を欠点もややあるが面白いB級、それ以下のそこそこ面白いけど心には残らない読み捨ての作品をC級とすると・・・・。
本作は読んでいる数時間は楽しめる程度のC級といったところでしょうか。
払った料金分だけは楽しませてくれます。