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悪人

価格: ¥1,890
カテゴリ: 単行本
ブランド: 朝日新聞社
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テーマを勘違いしているのではないかなあ ★★★★★
吉田は映画で柄本明が叫ぶ「真面目に生きとる人間をバカにするな」の一言を世に出したかった。
人の挫折というのは、「逃げ」から始まるのではないかな、負けても負けても真面目に行けと。
その一言を、「逃げ」で表現しているのだから、「逃げ」の現象をどうこう言っても始まらない。
平成20年前後の日本に生きている読者に、出合い系や解体労働者や地味な女や軽い女などの具材を提供しただけで、
登場人物は、吉田の思い通りに行動し発言する。
太宰は、小説というは一言を伝えんがための饒舌みたいなことを言っていましたが、
弱い俗物の多い日本人のために、切腹せんで、行き詰らないで、吉田に再度このテーマで書いて頂きたい。
今度は、人間の生きる本能はかくも強いのだ、わかったかこのへたれ日本人が、という「おち」が良いと思う。
閉塞した日本社会を打破する、一つの解答作品を描ける吉田の力量に期待したい。
『悪人』?タイトルは『馬鹿』に変えた方がいい ★★★☆☆
ヤンキーだの今どき大学生だの普通の人に紛れてるビッチだの、薄っぺらい『馬鹿』ばかりが登場する作品。 『悪人』はて?誰のこと?という感じ。 ワイドショー好きな自分は楽しく読めたとこもあったが、出会い系でよくありそうな殺人事件を裏がこうだったらおまえらどうよ?俺の妄想聞いて! と言われてる感じ。 口が悪い自分も、気を付けないと、カッと来やすい馬鹿に殺されちゃう馬鹿になっちゃうなぁ、とちょっと反省。 あのビッチは馬鹿過ぎでしょ。殺されて当然の振る舞い&キャラクター。 父親の振る舞いを見ても、だからこんな娘に育っちゃったのねーと、思う。 薬やってた自分の娘を棚に上げて押尾を糾弾してる例の両親思い出した。 この作品の中に『悪人』なんていませんよ、世間の底辺で生きているのが納得出来る、はたまた相応しい、『馬鹿』がいるだけ。
強さを持つ大切さ ★★★★☆
レビュー評価の低い方の多くに“弱い人間を描いているだけ”という意見が多い。
むしろ、作者はそこが描きたかったと思う。その“弱さ”こそ、テーマ。

この殺人事件は、あらゆる登場人物の
“寂しさ”“嫉妬心”“見栄”そういった心の弱さが、
様々な角度から偶然に重なり合って起きてしまった事件だと思う。

この事件の悲しさは、そこにある。
誰にでも起こりうる事件だし、些細なきっかけで回避できた事件だったはず。

そして、些細なきっかけこそ、
佳男がつぶやいた「大切な人」の存在なんじゃないかな。

人間だれもが弱い。
だからこそ、そんな弱さを互いに認め、
一緒になって支え合える「大切な人」が必要。

大切な人がいることで、誰かに必要とされているという喜びが生まれ、
大切な人を守りたい、そばに居たいと思う気持ちが生まれる。
人はそこで「強さ」を持てる。
そして、その強さが、自信となり、自分自身への愛、自己愛にも繋がる。

彼らには、その「強さ」が足りなかったんだと思う。
「強さ」さえあれば、
彼らも、自分の人生に光を見いだせたんじゃないかな…
当たり前の幸せを手に入れられたんじゃないかな…

考えれば考えるほど、涙が込み上げてくる。

佳男がつぶやく「大切な人がおらん人間が多すぎる」というセリフが
今も心に響いている。
確かに、新鮮味はないですが・・・ ★★★★☆
通勤途中の読書3日ぐらいで読み終えました。

他の方のレビューにもありましたが、確かに面白いしぐいぐい読めるのですが
過去の他の小説でも見たことがあるような感じがどうしても気なってしまった。

ですが。。。。
昨今このような事件が頻繁に起きている。
もしかしてこの小説と同じなんじゃないだろうあと感じてしまう。

という意味では、手法どうこうってのはどうでもよくって、
ただ純粋に作者が現代に訴えたいってことが伝わったのかなって気もします。
映画の方が良い。それでも読むなら映画の前をお勧めします。 ★☆☆☆☆
原作の本が出版されている場合、映画を観てから読むか、本を読んでから観るか?
考えてしまいますよね。

今回私は、映画の予告を観て購入しました。

[主人公たちについて]
予告やTVのPRで
祐一(主人公)は、母に捨てられ、育ててもらった祖父母の介護をしている。
仕事は土木作業員、友達も恋人もなく、何の娯楽もない町で淋しさゆえに、
「出会い系サイト」で、女性を求める日々…。
妻夫木君が涙ながらに「誰かと出会いたかった…。」というセリフが印象的です。

しかし、文章を読むと「物悲しい感じ」や「淋しさ」が伝わってこない。
老人介護についても、土木作業の仕事もチラっと触れてるだけ。

何もない町で「退屈」で「出会い系」に登録してしまう。
事件や逃亡の描写も「殺人」を犯している事を自覚できていないのではないかと思える程、
主人公の二人(映画での妻夫木・深津)の稚拙さにうんざりしてしまう。
それは作者が意図的に、二人の頭が悪いと表現したいのか?暗い文章にしたくないだけなのか?

「妻夫木君、なんでこの役やりたかったの?」と聞きたくなるほどです。


[その他の人物]
殺されてしまう佳乃と残された家族についての描写は、すごく適確です。
佳乃は「出会い系」に手を出すような安っぽく、可愛げのない女、殺されても誰からも同情は得られない。
また、そんな娘の本当の姿を受け止めきれない家族。
(映画での佳乃役は満島ひかり←嫌な女にはなりきれず同情してしまう…)

映画の予告で、
柄本明(佳乃の父)が「大事な人がおらん人間が多すぎる」という言葉を口にするが、出てきません。

映画の脚本を作者本人が担当することで軌道修正してる。

映画の方が良いから、ぜひ観てください。

本を読むならその前が良いでしょう。


あと、くだらない事だけど
はっきり言って文庫本でも良かったが金髪の妻夫木君の表紙が嫌で単行本を購入した。

高かった分がっかりだ、5日もあれば読めるし図書館の利用を勧める。