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カラヤン帝国興亡史―史上最高の指揮者の栄光と挫折 (幻冬舎新書)

価格: ¥861
カテゴリ: 新書
ブランド: 幻冬舎
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カラヤンの墓地に行ってみたいと思った一冊 ★★★★★
前作『カラヤンとフルトヴェングラー』に引き続いて、実に面白かった。
著者はカラヤンに関して資料を調べ上げ、心情的な部分は推測で書いている。
しかし、その推測が実に良い。
滑稽さや切なさがよく表されている。

カラヤン。
この人は、一体どういう人だったのだろう。
発達障害や人格障害だったという説もある。
確かに、行動パターンをみると、そう思わせるような部分もある。

本を通してしかカラヤンの人物像は分からないけれど、
彼の生き方、新しいものへ取り組む意欲、先見の明などは、
非常に尊敬でき、そして純粋にカッコいいと感じる。

将来、カラヤンの墓地に行ってみたいと思った一冊。
零点 ★☆☆☆☆
何もわからずあなたの本を2冊も購入してしまいました。
その本は「巨匠たちのラストコンサート」と「カラヤン帝国興亡史」でした。
本屋になかったので興味本位で発注をしてしまいました。
今となってはとても後悔をしております。

本を読んでいくうち、とても不愉快というか、釈然としない気持ちでいっぱいでした・・・
なぜこんなに悪意に満ちた気持ちで本が書けるのだろうか?
それと、このくらいの知識で音楽を語れるのだろうかと思いました。

小生は本を購入するのは、小生を高みに連れていってくれる為であります。
それなのにあなたの本はどうも違うのです・・・
とても高みに連れていってくれる本ではないと感じました。
もちろん表現の自由はありますが、著者として本を出すからにはそれなりの品格・品性が必要で、何でも書けばいいというものではないと、どうしても思ってしまいます。
小生はあなたのように文章は下手で、うまく表現できないのが残念ですが・・・・・

一度ご自分の本を再度検証して頂けませんか。
その中で何もお感じにならなければそれまでですし、
今後小生もあなたの本を二度と購入致しません。
カラヤンの音楽政治 ★★★☆☆
ウィーンでもベルリンでも、自国を代表するオーケストラの指揮者が決まる過程で、政界のトップの意見が大きく左右する。
日本が「文化大国」ではなく、「文化退国」であることを改めて認識させられた。

もっとも、カラヤンはそういった事情を利用してのしあがっていったわけだが。

ちなみに、日本では渡欧中の小泉前首相がオペラを観劇したことについて「けしからん(遊びに行ってのか、という意味らしい)」という声が起きる。
一国の首相がウィーンに行っていながらオペラに足を運ばなかったら、そのほうが恥ずかしいことなのに。

本書はカラヤンに関する入門編としてよくまとまっているが、どの出来事についてもサラリとしか描かれていない。また、著者自身が明確にしているように肝心のカラヤンの芸術内容についても触れられていない。
この本をきっかけにカラヤンが遺した音楽を改めて聞き直すと共に、何冊もあるカラヤンの評伝を読み直したいと思った。
初心者にとっては面白いかもしれないが ★★☆☆☆
東フィルの会報に、カラヤンに師事した大町陽一郎がアーヘン時代のひとこまを語っている。音楽監督とはいえ歌劇場の楽団員たった30人。話をつけて周辺のアマチュア合唱団をバスでアーヘンまで運んだ。若いカラヤンはブラームスのドイツ・レクイエムなどの大曲もそうやって勉強した。「今の日本でそういう苦労をしてきた指揮者はいないでしょう」。貴賓席のヒトラーの前でミスをして屈辱を味わったことも紹介している。

確かに、カラヤンの時代はレコード産業が勃興し、オーディオヴィジュアルという技術革新とともにクラシック音楽のあり方が大きく変わった。彼は寵児としてその波に乗った。だからといって生前からカラヤンにまとわりついた「帝王」「帝国」「権力」「覇権」といったレッテルを羅列して決めつけるのは、ある種の初心者にとっては面白いかもしれないが、薄っぺらなゴシップものと変わらない。

大町氏の話はほんの断片に過ぎないが、こうした証言や事実を丁寧に積み上げ、芸術論や産業論、あるいは人間論としての本質を解明していく作業と、本書とは全く別のものだ。大衆芸能スターの成り上がりと没落を楽しむのは大衆の権利で「そんなの関係ねぇ」かもしれないが、見識のある読者であればそこのところは先にわきまえておくべきだろう。
カラヤンの人間味あふれるドラマ本 ★★★★★
芸術家の音楽性をいくら書き立てたところで、所詮は好みの問題である。

しかし、この著書はカラヤンの歩んだ人生を事実と状況証拠とその結果を丁寧に羅列しているだけなのだ。

実に面白い!

それはカラヤンの人生が波乱万丈だからか? 
著者の物事を捉える着眼点に妙技があるのか? 

前作ではカラヤンとフルトヴェングラーを対比させることによって両者の人格をクローズアップしていたが、
今作は隆興と没落を通してカラヤンの持つ理想と現実から彼の芸術性を理解しようとしている。

フルトヴェングラーの死から始まるこの物語は、もし、あの時フルトヴェングラーが死んでいなければ・・・・
カラヤンはヨーロッパ楽壇に帝国と呼ばれるものを作ることができたのであろうか?

「鶏口となるも牛後となるなかれ」を実践した彼の生き様は、まさに臥龍昇天の勢いで次々と自分に必要なものを手に入れて行く。
そしてその老獪な手腕は私たちが思い描く_指揮者=芸術家_とはほど遠い人間味あふれるドラマである。

彼の生き様を通してその芸術性について読者に問いかけている逸作である。