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暗号解読―ロゼッタストーンから量子暗号まで

価格: ¥2,730
カテゴリ: 単行本
ブランド: 新潮社
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 『フェルマーの最終定理』に続き、世界的ベストセラーとなったサイモン・シンの話題作『The Code Book』の邦訳。 暗号は古代から重要な情報を安全に伝達する手段であったが、絶えず解読の危険性をはらんでいた。本書は、暗号とその解読にまつわる歴史上のドラマをひも解きながら、暗号の重要性と進化の歴史について語っている。

   英国女王エリザベス1世暗殺に関する暗号文書が破られ、処刑されたメアリー・スチュワートの事件をはじめ、レオナルド・ディカプリオ主演の映画『仮面の男』(原作はデュマの『鉄仮面』)にも出てくるフランスの鉄仮面に関する文書、埋蔵金のありかが示されているという謎の「ビール暗号」、第1次世界大戦、第2次世界大戦の様相を変えた暗号解読者たちのテクニックなど、読者の知的好奇心をくすぐるトピックが数多く登場する。暗号が我々の歴史にいかに大きな影響を与え続けてきたのかがよくわかる。

   転置式暗号、換字式暗号といった単純な暗号化の方法から、複雑なヴィジュネル暗号、エニグマ暗号、単純だが決して破られることのなかったナヴァホ暗号のほか、ヒエログリフ、線文字Bなど、数多くの難解な古代文字や表記が、暗号解読者たちの血のにじむ解析努力と併せて詳述されている。

   本書では、読者がこれらの暗号を実際に作ったり、解読したりしながら読み進めていくことができるよう工夫されている。パズルや謎解きが好きな読者はもちろん、歴史の裏側をのぞいてみたい読者や考古学ファンにとっても興味深い1冊である。(土井英司)

たった一つの情報が万人の生死を分け、歴史を転換させる ★★★★★
この本は、暗号と人類の歴史について綴ったサイエンスヒストリーです。著者は「フェルマーの最終定理」で
一躍サイエンスライターとしての名声をんだサイモン・シン。彼の2作品目になります。

線文字Bやロゼッターストーン、メアリー女王の暗号、ナチスのエニグマ、インターネット上の公開鍵暗号と
古代から現代にいたる暗号の歴史を俯瞰しながら、難解な内容を分かりやすく解説し、さらに暗号の発明者と
解読者の執念ともいえる人間模様が絶妙に織り交ぜられ、読み物としての面白さも兼ね備えた力作です。

暗号というと、戦時中の通信手段や、スパイ達の情報交換といった非日常的な状況を思い浮かべますが
現在のような情報化社会では、パソコンにログインして、ネットショッピングをして、カードで決済すれば
素因数分解をベースにした最高レベルの暗号を日常的に利用している事は、あまり意識されていないように思います。

ですがこの本を読むことで、「安全に情報を伝達する」ということが、歴史上の転換点で重要な役割を演じ、
さらに大戦における国家の浮沈にも関わっていたことが臨場感を持って伝わってきます。

そして「誰にも解読できない暗号」という夢に向かって、アラン・チューリングのような当時最高レベルの
天才達が国家の元に集まり、人生をかけて臨んでいた事にも感動を覚えずにはいられません。

情報量が指数関数的に増大し、一瞬で世界に伝播し、タダ同然で手に入る現代に生きるものとして、この作品を
読むことで、決定的でありながら決して日の目を見ることのない暗号の歴史に思いをはせるのも良いのでは
ないでしょうか。
数学好きにもドラマ好きにもおすすめ ★★★★★
やばいです。
この手のジャンルで訳者が女性です。
そこからしてありえない。
しかも、サイモン・シンは悲劇を描くのがとてもうまい。
アカデミックにかつドラマチックに歴史を描いてます。
私と同じ数学・論理好きなタイプなら暗号化のアルゴリズムにもハマれると思います。
1週間で4周読みました。
暗号は知らないが、知りたい人へ ★★★★★
著者のサイモン・シンについて
「彼の書く物語には、ある抽象的な事柄について、非常に魅力的でありながら、且つそれを読み終えた読者に概念的・総合的な理解を植えつけるという稀有な性質が備わっている」

この「暗号解読」という作品は、暗号作成者と暗号解読者間の歴史を軸にしながら、暗号がどうして生まれ、数々の暗号がどのように作られ、またどのように破られてきたのかということを教えてくれる作品である。

http://hamhei.blog.shinobi.jp/Entry/19/
暗号をめぐるドラマ ★★★★★
この人の本はどうしてこんなに読み応えがあるのだろうか。
「フェルマーの最終定理」に続いてつくづく感心してしまう。まず知的好奇心をそそるテーマの選び方がよい。ポーの黄金虫 (創元推理文庫 (542‐1))で有名な頻度分析あたりは楽々だが、RSA暗号や量子暗号まで来ると読んでいて脳が活性化してくる気がする。
暗号を作る側と解読する側の知恵比べには舌を巻くが、おもしろさの最大の秘密は訳者も述べているように、「人間の営みということにぴったりと焦点を合わせた」ことであろう。ホイットフィールド・ディフィーなんて最高!
うーん、イマイチ…… ★★☆☆☆
評判が良いので読んでみましたが、イマイチでした。途中で挫折した。前作『フェルマーの最終定理』の方が出来が良いと思います。

シンが熱心に描いているのは暗号そのものの性質や問題よりも、それにまつわる人間ドラマの方です。いわば、暗号解読版「プロジェクトX」。暗号というのは、要するに複雑な関数を作って、その関数が他の人に分からないようにすることだという点では、昔から今に至るまで変わりはないので、読み進むにつれてどれも同じパターンのお話に思えてきて、飽きちゃいました。

人間ドラマは感動的だし、考えさせられるし、おもしろい。でもそれは、暗号作成や解読のおもしろさではない。暗号そのものについても説明されていますが、正直、物足りないです。古代文字を解読するということと、量子暗号を解読することは、果たして同じなのか、否か。言語によって出現する文字の頻度が異なるのはなぜか。そもそも、情報とは何なのか。そういったことをもっと掘り下げて欲しかったです。

読み物としてはおもしろい本ですが、やたらと評判が良いので、あえて辛口に採点して星2つ。