さて相変わらず筆は饒舌。なれた筆致で話はすすむが、くどいのはあいかわらず。これも栗本節ということで受け入れるしかないか。
にしてももはやここまでくると新規読者の受け入れは難しい。小ペリーローダン化しているのではないかとやや心配になる。
というのは、物語の展開が極めて早い。まぁ、内乱してるんだから、
時間時間で指揮官は「決断」に迫られ、外部環境はめまぐるしく変わる
ような「戦争」を小説に表現しているわけだから、読者がスピード感
についていけないという部分もあるだろう。僕も、やはりたった
2ヶ月でもすぎると、前巻イシュトが何してたか覚えてないもん(笑)
だから、
●集中して何巻か連続で読むと、刻一刻と戦術の変更を迫られる
緊迫した戦争指揮を楽しめると思う。
それに、なによりも病弱な指揮官なナリスは、どうしても思索中心
の描写になるために、肉弾戦や戦争それ自体よりも、「ナリスの
心理的な変化や成長」がクローズアップされてしまいがちだ。
ナリスは異様に複雑な人なので、存在論や哲学みたいなことを
かじった人には、たまらんほど面白いことを思索しているけど、
ふつーエンターテイメント小説で、そこまで悩むか?(笑)と
いったくらい、悩むので・・・ときどき、うるさい、はやく話を
すすめろっ!(笑)と思わないでもない。。。
と文句を言いつつ、絶対次の巻が出るのを、死ぬほど待っているん
だよなぁ、僕は。まぁ、グインサーガを84まで付き合っている人
なんだから、当然だけど(笑)
女性キャラがどんどんアホになっていくのは、今に始まったことではないが、それにしてもリギアのバカさ加減には、読んでいていいかげんいらいらした。マリウスと同レベルになっていてどうするよ。
登場人物だれもが、セリフが長く、くどい。ばあさんばっかりになってしまったようだ。