姉妹作
★★★★☆
元々戯曲から始まったピーターパンには、小説版が二つある。
一つは「ケンジントン公園のピーターパン」を下敷きにしたもので、本作もこちらの系列だ。
もう一つは「ピーターパンとウェンディ」を下敷きにしたもので、ディズニーアニメの元になった。
二つは全く内容が違うのに、どちらも「ピーターパン」というタイトルで出版されることがあるため、大変紛らわしい。出版社の方でもう少し、取り違えにくいタイトルにしてくれればと希望する。
絵本やディズニーアニメの元になったもの、ウェンディやフック船長やティンカーベルが読みたい人は、「ピーターパンとウェンディ」あるいはそれを下敷きにした版の「ピーター・パン」をまず読んだ方がいい。
原作の持つ、大人になることへの痛みや救いを知った後で、さらにピーターについて知りたくなったら、本作を読むべし。ピーターについての大切なエッセンスは、本作にも詰まっている。
タイトルが取り違えやすいので星1つ引かせていただいた。
『ピーターパン』は名作か?
★★★☆☆
設定に関していえば「素晴らしい」の一言です。
しかし、
内容に関していえば、「もう一歩」です。
逆にいえば、
この設定を使い、
内容にアレンジを加えれば素晴らしい物語となるでしょう。
(アニメ、映画版等は、そうしているのかも知れませんが。)
テーマパークのように遊び心満載の作品なので、
想像力があればあるほど楽しめる内容だと思います。
まぁ、私には合わない内容でしたが・・・。
個人的な評価としては、星3つです。
映画のピーターパンとは全く違うもの
★★★★★
このピーターパンはネバーランド、ウェンディー、ティンカーベル、フック船長は出てきません。このピーターパンは生い立ち〜何故家を出ることになったか?ピーターパンの故郷(お母さん)への想いが描かれています。ストーリーは面白みに掛けますが、ピーターパンの心情がよく表現されています。ネバーランドはその後のお話、続編になりますね。福音館書店の”ピーターパンとウェンディー”をお勧めします。私は今回ラッカムの絵本がほしくてこの本の存在を知りました。絵は古風で、すらっとしたピーターパンではなく、赤ちゃん(2歳児)ピーターパンです。こういうピーターパンもあったんだな・・とチョット目からウロコでした。
児童文学を通じて
★★★★☆
自分がこのピーターパンの原作を読んで、はじめはああ外国(イギリス)の児童文学とはこんなもんか、とか、ディズニーのピーターパンとは随分違うんだなとかそういうような事を思ったが、読んでいくうちに、ピーターが女王に母親のところに戻りたいと願い母のもとへ戻り、ケンジントン公園に戻った後でもう一度母親のところに戻ると、母親は新しい子供を自分の息子として迎えており、もう母親の息子ではなくなっていた。この時、もしピーターが公園のほうに帰らず母親のもとにとどまっていれば、母親の息子のままでいることができたと思い、非常に残念な話である。これはソロモンの、私たちたいていの者には二度とめぐってこないという言葉通りだった。この事を通じ、好機が二度もめぐってくるものではないからこそ、人生の中で一回一回の自分にとってのチャンスをいかしていく事が大切であるという人生の教訓の様な事をこの作品は伝えているのだと思う。そういう教訓めいたことが原作を通じてわかったのだからいい作品だったと思う。イギリスのこういう児童文学というのはただ単におとぎ話を展開しているだけではなく、人生における大切な事を伝えているものだということがわかりました。
ディズニーは偉大
★☆☆☆☆
訳が悪いのか、原文がそうなのか、やたらと冗漫な文章が続き、読むのが苦痛だった。
ストーリーも作者の妄想のような独りよがりの情景描写が多くつまらなかった。
子供の頃にアニメや絵本でみたピーター・パンはとても楽しい物語だったのだが、原作はこんなにもつまらないのだと知ってがっかりした。
このつまらない原作を基に、あそこまで夢溢れるファンタジーを作り上げたディズニーは、やはり偉大だと思った。