身内に精神病の者がいます。現代医学の枠の中ではなかなか根本原因、対処法をつかむというのは難しいと痛感している人も多いでしょう。基本的に病気というのは何らかの気づきをもたらすものと思っています。必然的に物質的なものから精神的、霊的な観点へと発展していくのが自然でしょう。そして「人がこの世に生きている意味」「どう生きたらいいのか」という根本命題を考えざるを得なくなります。
　だんだんと明らかになっているように、「憑依」が原因で病気や事故、自殺などが誘発されいるのは事実だと思います。ただこれも自身の心持ち（波長）に起因するところがあるわけですので、逆に良い心がけでいれば同調するものもまた違ったものとなるでしょう。
　この本を読んで気付かされたことはごく当り前のことばかりです。自分というのは数知れぬ先祖代々の営みの結実であるということ。その上に生かされているということ。そのことに想いを馳せれば「感謝」の念が自然と湧いてくるでしょう。

信じるか、信じないかは読者次第だが、精神病の原因が霊障であるの提言は検証に値すると思う。

しかも、霊は近縁の霊であり、別に悪さや困らせる為に子孫を困らせているのではないと言う。原因は、ただ成仏しきれないので、成仏する様に供養して欲しい、もしくは子孫に間違った道へ進んでもらいたくないから、特に分かる現象として精神病を作り出しているとのこと。

そこに真実はあるかは、読んでみて、判断して欲しい。

「仏教に傾倒している」とは全く思いません。むしろ形式重視の仏教のしきたりを嘆いて批判しています。この住職はお坊さんの大切な持ち物を全て捨ててしまったんでしょ？「精神病の親が真剣には神や仏に祈らない」ということも、全く書かれていません。逆に祈りには何の意味もないと書かれてあります。この世で果たせなかった思いを悔やんで子孫に託してくる、不成仏霊の願いや忠告に耳を貸すことが大切と書かれてあります。そしてもう安心だから天国へ行くように、と住職が供養してくれるのですよね。住職は霊能者だそうです。
ただ、統合失調症にのみ書かれている感じがしますが、例えば境界例のような人格障害や、うつ病や引きこもり、対人恐怖症、摂食障害、などその他の精神的な病に関しては、憑依なのかどうかが書かれていません。もう少し詳しい精神疾患の例がほしかったです。
あと、ＴＶで視聴者をびっくりさせるだけの霊能者を批判していますが、霊能者が不思議な事をしてみせるのは意味があると私は思います。物質世界だけでなく目に見えない世界を信じるきっかけになるからです。何かを言い当てるような霊能者達も、その点では世の中に貢献してると思うのですが。それで金儲けしてるのが腹立たしいのかな？

お坊さんが書いた本なので仏教（宗教）に傾倒しています。それを受け入れられるなら買ってもよいかもしれません。
この本の中ではほぼ全編に渡って、精神病の親が真剣に神や仏に祈らないということが書かれています。
本人は一生懸命なつもりになっているけど、それは形式的な祈りであり、本当には真剣に祈らない親が多いということです。そして真剣に神仏を大事にすると子供の病気が治っていくと。

これは私見ですが、こういう親は神仏についてだけではなく、ある程度は物事を考えるが真剣には物事を考えない親が非常に多い。ようするに子供のことを真剣には考えない。
親自身は考えてるつもりですが、本当に子供のことを思って考えない傾向がある。
だから、神仏について真剣に考えるようになってくると、それと連動して子供のことも真剣に考えるようになる。そして子供の病気も治りやすくなる。
神仏に対して形式的になっているのと同じように、子供への愛情が形式的で、それが神仏の本当の愛を理解することにより、子供へも本当の愛情を示すようになる。ということだと思います。

自分が世話をすることにより、医者が見放した患者が良くなっていったとのことですが、これについてはその人たちがたまたま、その程度の医師にしか診てもらわなかった可能性があります。
というのも精神科では、ある病院では全く良くならなかった人が、別の病院や医師の下では治療成果を上げたという話を聞くからです。
下手に名前が形式的に売れた医者ではなく、本当に良い医師を見つけるというのが、精神科で良い治療を受けるコツだと思います。あまり目立たないけど良いお医者さん、というのが探してみると色々なところにいると思います。

家族が精神病の人たちに読んで欲しい本ですが、
強制されて無理に読んだとしても、
意味がないのかもしれません。
「本当の供養」がどういうことなのかと同じように。
タイトルの「〜消えていく」はとっても簡単に聞こえますが、
そうではなく、とっても大変であることが、
この本に書かれています。