一般の人にとっても考えさせられる内容である。
★★★★☆
本書は「更新制」の契機となった「教員に関する社会問題の実態」と「教育現場での対応」が丁寧に書かれており、一般の人にとっても考えさせられる内容となっている。
特に教育現場の実態を述べた第三章では、「指導力不足教員」として認定された教員が抱える問題として、
・自己課題の認識が弱い(自己中心的な性向が強い)
・対人関係能力が劣る
・問題行動はかなり以前から生じている(放任されていた)
があげられおり、これらが働く人すべてが振り返るべき問題となっている。
教員には法律により様々な研修・講習機会が与えられており、特に「指導力不足教員」には、教育委員会の「教育センター」が主体となって「指導改善研修」を実施していることも初めて知った。
最後の参考文献案内も充実しており、著者のなみなみならぬ思いを感じた。