南雲さんの半生
★★★☆☆
発達障害について興味があるので本書を手に取った。感想としては、南雲さん、あんたずいぶん、好き勝手やってるじゃないか。と、いうものだ。字が読みにくいのは辛かったろうが、それで家族(母親)に暴力をふるってはいけないでしょう。あと、学生時代の度重なる外泊や親の金を使って上京して進学(3ヶ月で退学)他県への新幹線通学(そこも金使って辞めてしまう)それとキャバクラ通い。(多分これも親の金)それもどことなく痛切な反省の色もなく他人ごとのよう。「家族の愛」というか甘やかしでは?学習障害に対する理解が日本では欧米に比べて遅れていることで、南雲さんはずいぶん苦しんだようだが、そのぶん好き勝手暴れたり遊んだりしてるようでちょっと僕には共感出来ませんでした。
物足りない・・・期待外れな内容でした。
★★★☆☆
この本は、当事者の発する本と言うことで、かなり期待していましたが、
正直、期待外れでした。
ディスレクシアという障害がどういうものなのか、がまずわからない。
医学的な説明ではなく、南雲さんがどうゆう風に字が読めないのか、どう工夫して読んでいるのか、がわからない。
字が読みづらいという障害をもって、どうやって高校卒業までの勉強をしてきたのか、わからない。
辛く苦しかったことはたくさん書かれていますが、
結局重要だったのは、「家族の愛」?「良き理解者」?
うーーーーん。。。もっと『具体的』にどう対処してきたのかを知りたかった。
著者は、南雲さんではありません。
南雲さんが書いたら(口述筆記でも)、どんな風になってたんでしょうか?
南雲さん著作の本を希望します。
この本の著者の「障害」「障害者」に対する考え方、感じ方に違和感があるのかもしれません。
LDでも偉大な功績を残した人もいる!とか・・・こうゆう記述が大嫌いです。
LDを含めて障害があっても成功する人はあたりまえにいます。
成功しない障害者の方が圧倒的多数です。それは、まさに、健常者と等しく。
南雲さんの父親もディスレクシアの傾向があるのでは・・・という内容があるのですが、
そこをもっと掘り下げて欲しかった。
まさに、ディスレクシア(の傾向)でありながら、仕事を続け、家庭を築いてきた、もっとも身近なお手本であるはずなのに・・・
また、保育士とでありながら、絵本の読み飛ばしを「そのうち治る」と放っておいた母親についても、もっと掘り下げてほしかった。
それが、早期発見がされてこなかった、これまでの日本の現状をもっとも現していると思うのに。。。
ディスレクシア版、「わが家の母はビョーキです 」のようです。
評価は☆3つですが、たくさんの人に読んでもらいたい。
特に、教育関係者、医療関係者。
南雲さんには、これからもっと色々なことを発して欲しいです。
どれだけ苦しかったかではなく、どう克服(工夫を)して生きているのかを。
自分を素直に見つめ、人に対して優しくできる人は誰よりもすばらしい。
★★★★★
素晴らしい本です。障害を持つ方は、なかなか本当のことを告白できずに悩み続けます、ましてやその家族はどんなにか助けがほしいことか。南雲さんが語ったお話に、他の障害者の方々とそのご家族方は、きっと勇気づけられる本でしょう。
欧米にくらべ、いろいろな面で発達障害者の方への支援は大変に遅れている上に、正確には知られていないのが現状です。勉強だけしか評価してくれない(提出物の絶対・管理主義・希薄な支援体制など)日本の小・中等教育の現場や日本社会に変化があるといいですね。
読字障害という一つの個性
★★★★★
読字障害(ディスレクシア)という文字を読むことが周囲の人間より著しく
遅かったり、書き取る作業が苦手で文字がゆがんでしまったりする人がいます。
本書では、そのような読字障害を持つ南雲明彦氏の幼少の頃からの姿を追い、
学校での困難と努力、そして不登校、入院、自殺未遂…そして自分の障害の把握と
カミングアウトと、周囲の人間をはじめ、自身ですら自分の個性を把握できて
いなかったために引き起こされた労苦を描きます。
前向きに進もうとする南雲氏に寄り添った楽観的思考の母が氏を支え続けた日々を
綴った日記を中心に話は展開します。
その時々でのすれ違いや交流、兄妹や父親との関係、と家族の心象を描きながら、
漠とした不安、つまり他者とは明らかに違う個性を持つ自分が一体何者であるか、
ということを追究し、ついにそれを勝ち取るまでの記録になります。
差別と戦い、誤った治療によって無為に過ぎた時間。この悲劇ともいえる状況に
陥った原因を、本書は解くことを主題には据えていません。
しかし、行政や教育現場や医療機関、更には社会全体においての無理解が引き起こした
事例であることは明確です。
読字障害という一つの個性を通してみた学習障害。それらを、親のしつけや家庭環境に
起因させようとする姿勢を指弾し、認識を改めるように私たちに訴えてきます。
困難を乗り越えて、自分の生きる道を見つけた青年の生きざまに感動
★★★★★
南雲さんの講演をテレビで拝見し、
同じ苦しみを味わっている仲間を救おうという熱意を感じて以来
ファンだったので、本を購入しました。
この本は南雲さんが生まれてから現在までのストーリーなのですが、
自殺未遂を2回された話や精神科に何回も入院した話、
強迫神経症で悩んだ話など、
私がよんでもつらくなるシビアな内容なのでした。
しかし、フリーライターの方がうまくまとめているので、
最終的には、南雲さんが自分のアイデンティティに目覚めて
自立していくというあるいみハッピーエンドを感じさせる
展開になっています。
昨年末に発達障害の当事者8人でぶどう社から出した体験談の本
(私たち、発達障害と生きてます―出会い、そして再生へ)は、南雲さんのみの視点ですが、
今回の本は、南雲さんのご家族や周りの方々、職場の人などが
どう南雲さんをとらえていたか、記述されています。
なので、一般の方も発達障害の当事者が読んでも
ご家族が読んでも支援者が読んでも
ためになる内容だと思います。
分類としては、ノンフィクションに属する本なので、
発達障害を知らない人が読んでも、
読み物として感動されると思います。
ながねん病院を診断しても原因(学習障害であること)を
お医者さんたちに気がついてもらえず、
ディスレクシア(学習障害)のために
読み書きが困難で、なかなかあたりまえのことができないと
悩んできた南雲さん。
自分がどうしたら生きている意味を見つけられるのか、
さんざん苦しんだ上で、
生きる方向性に気がついた姿には感銘を受けます。
これからも自分を大事にして元気に頑張ってくださいね。