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黄昏の狙撃手 (下) (扶桑社ミステリー)

価格: ¥840
カテゴリ: ペーパーバック
ブランド: 扶桑社
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残念。緻密なプロットも魅力的な悪役もいない! ★★☆☆☆
 スティーブン・ハンターの小説の面白さは、スワガーという魅力的な主人公だけでなく、緻密なプロットと描写、そして魅力的というか強力な悪役の存在、にある。『極大射程』での緻密なプロット、そして、『ダーティホワイト・ボーイズ』でピカレスクロマン(悪漢小説)という形で悪役を造形する能力を発揮したハンター。ハンターはピカレスクロマンに転向したのか、いったいハンターはどこにいくのか、と当時は思われたものだった。
 だが、それは杞憂だった。その後の『狩のとき』『悪徳の都』『最も危険な場所』などの傑作では、緻密なプロットに加えて、魅力的かつ強力な悪役・敵役が存在し、スワガーの活躍をよりスリリング、魅力的にしたのだった。

 しかしながら、本書は、往年の傑作を知る読者には残念な作品である。プロットはお世辞にも緻密とはいいがたく、先の読めてしまうものであり、ある種の idiot plot (登場人物が利口ならばすぐ解決する事件)ですらある。一例をあげれば、冒頭の娘への襲撃事件の理由が謎であるのだが、プロットがすすむうちに、後半では犯人が最初の襲撃事件で娘に顔を見られたことがその後の襲撃の理由になる、と循環論法になっているのだ。(じゃあ最初の襲撃の理由はなんだったのだろうか?)
 悪役の造型も魅力的とは言いがたい。おなじみの宿敵、グラムリー家とパイ家が合体したのが今回の敵であるが、最終的にはこの両家と関係ない殺し屋がメインの敵になってしまう。作品の中心になる強く、そして個性的な悪役は不在なのである。

 破綻したプロット、つまらない悪役。ハンターの作品の愛読者でなければ、とうていおすすめできない。でも、ハンターファンには、ベトナムの少女がスワガーの危機を救う、などというホロリとする場面もあり、読まないわけにはいかないだろうね。ボブが活躍してくれるだけで、ファンとしては嬉しいのだから。
 なお、訳者なのか出版社の責任しかしらないが、この作品に限らず、ハンターの作品のタイトル、原題とは全く関係なく、そして的確に内容を表現しているとも言いがたいタイトルが多い。もう少し原題を尊重して欲しいと思う。
迫力は「火曜サスペンス劇場」程度で残念 ★☆☆☆☆
 スワガー独自の敵との微妙な駆け引きシーンが皆無に等しく、印象に残ったシーンが、「ストロベリーのアイス…‥」といった敵役の男が少女にいかがわしい行為を求めるところ位しか残らなかったのが、残念。 従来と違い、限りなく「推理小説」的内容となっていたので、星一つ。
闘う老人はまだ元気、元気 ★★★☆☆
舞台は2008年ボブ・リー・スワガー63歳になり家族と多少の蓄えを持って市民生活送っています。この状況でボブの戦闘能力を発揮する場を作る自体が、困難になっている状況で、今回の舞台設定はその戦闘シーンから逆算されて話が組み立てられているようで、まだかまだかと待ち遠しかったです。ラスト50ページは一気にフルスロットルになりそれなりの満足感は得られます。

シリーズ物が回を重ねるにつれてかつての傑作と比較されるがゆえに新作の点が辛いのは致し方ないのでしょうか。時代背景や主人公の日常生活が安定している状況で、私はシリーズが読めるだけでもありがたいと思いますし、一定のレベルであれば私は許容しています。
Bob was DEAD ★☆☆☆☆
前作のチャンバラと違って、今回はお得意のガンファイトだから、少しは期待したんだけど…。
やっぱ、ダメだね。
もし、この小説の主人公がボブ・リー・スワガーでなかったら…読むに耐えない駄作だよ。
やたら銃とレーシングカーについてのウンチクばかりに凝りすぎて、肝心のストーリーやアクション描写はてんでダメ!
どうしちゃったの?ハンター? 作家としてのあなたはもう終了なの?
ボブ・リーが出てればナンでもイイ!という人にしか読めないね。

最後に、ボブ・リー・ファンとしてひと言。
ハンターのユーモア・センスがどれほどのものかわからんが(アメリカン・ジョークは苦手)、少なくともボブ・リーにジョークを言わせるのはやめてくれ。
いつから、そんなキャラになったんだ?
<ボブ&アール・スワガー>劇場第9弾! 衰えを知らぬボブのガン・ファイト ★★★★☆
スティーヴン・ハンターの<ボブ&アール・スワガー>劇場第9弾!

テネシー州の州境にある町ブリストル。当地の新聞社で若手女性記者として活躍するボブの愛娘ニッキが、地元で蔓延する覚醒剤汚染の取材を終えての帰路に、正体不明の殺し屋に車の体当たり攻撃を受けて意識不明に。報せを受けたボブは単身現地に飛んだ。アメリカ最大のモータースポーツ・カテゴリーであるNASCAR(ナスカー)の最高峰、スプリントカップ・カーレースを間近にひかえ、沸き立つ町で、ボブの調査が始まる。ニッキは取材中に一体何をつかんだために襲われたのか・・・。

かつてボブの父親アールが『悪徳の都』で死闘を演じたグラムリー一家の末裔が悪役として登場し、カーレースに臨んで大仕事をたくらんでいるらしい。前作『四十七人目の男』で、日本で刀傷を負い、髪も灰色となってしまった60代のボブは、一歩一歩その目論見に近づいてゆき、自らも狙われることになる。

本書では、グラムリー一家と謎の殺し屋、そして結末に現れる意外な黒幕と、ボブ・リー・スワガーとの、その年齢を感じさせない壮絶なカー・バトルやガン・ファイトを存分に楽しめる。
舞台設定といい、主役をも凌駕するほどの悪役といい、その犯罪の大胆さといい、本書はかつてのサーガ的色彩の強かった<ボブ&アール・スワガー>シリーズの“その後の・現在の”ボブを描いた一大アクション・エンターテインメントである。