主人公はタクシードライバーの蛭間。客とは偶然の出会い。二度と会うことはないが、客は確かに人生のカケラを車の中に残していく。それを垣間見るのもまた密かな楽しみだ。彼の車には、不思議と幽霊が集まる。はっきりとは見えないが、別に悪さをするわけでもない。そんな幽霊に対する寛大さが幽霊を集めるのか。彼は幽霊のゴヒイキさんなのだ。そんな彼の車に胸を刺された美女が乗り込むなり、息を引き取った。彼女の遺言で東京から九州の実家までタクシーで送ることに。しかも彼女を刺したらしきベンツの一団が追跡してくる...
めくるめくストーリー展開に息つく暇もないくらいのスピード感で、一気に読みきってしまいました。後半は美女を刺した女性の犯人探しでミステリーですが、最後は美女の霊の感動的な・・・、おっとこれ以上話すのは罪ですね。