表題作、「万太郎船」「噴き上げる花」と、発明にのめり込む主人公の話が三話。こういうのも書きたかったわけだ。ただし、発明が中心なのではなく、発明以外のことは些事として心の外におこうとする、主人公の真摯な生き方を書きたかったのである。