日本における憑霊現象の貴重な記録。
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およそ戦国時代に無念の割腹自殺を遂げた若い武士が
その遺体を捨てられた場所に建てられた土地に住む一家に
憑依して(いわゆる自縛霊になってしまった)
無念を晴らそうとした記録です。
中には身体弱きゆえに死んでしまった人もいるそうです。
本書中の憑依された人間は一次郎と云う酒造問屋の若旦那。
まさに重病人の一次郎が颯爽と起き上がり無念のいきさつや身元、
念願の石碑建立の依頼等を切々と一問一答形式で語ります。
口調は古語で昔の武士そのもの…。
私は近藤先生の解説が途中でなければ何が何やらよくわからなかったでしょう。
近藤先生が現地まで赴いたり隅から隅まで調査した上での
出版なので信憑性の点では間違いなく本物です。
驚いたのは死後の世界の実情について西洋におけるの高級霊の通信と同様のことを
述べるなど武士の霊格が本来は高いものであると云う事。。。
石碑建立の暁後、一次郎の病平癒に心霊治療までがされて感動しました。
近藤先生渾身の一冊でありお勧めです!
近藤千雄氏の思いの深さが伝わって来ます。
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浅野和三郎氏が「幽魂問答」として紹介したものの原典を、
近藤千雄氏が福岡まで赴いて探し出し、縁故を訪ねて話を聴き、
地道に調査し調べた上で、原典を現代語訳にし現代風にして、
近藤氏の深く篤い思いを込めて出版したものです。
近藤氏が「全力を注いだ」という書です。
元々の「幽魂問答」は、若き加賀武士が、
おそらく鎌倉時代にお家騒動がもとで割腹自殺を遂げ、
その報われない霊が江戸時代に怪奇現象を起こしたものを、
その時の宮司、宮崎大門氏が神審し、
現れた古武士霊との問答を繰り広げているものです。
近藤氏は、
「若き武士が大門氏との対話の中で口にしたことの中に、
実に意味深長な霊界の秘め事が見え隠れして、興味が尽きない」と
「『あの世』からの現地報告(三部作)〈その1〉」の中でも書いておられる程に、
この古武士霊の霊格の高さを強く推しておられます。
この古武士は、今は氏神のようにして祀られており、
近藤氏自ら撮影された祠の写真も載っていますが、
本を全て読み終え、近藤氏の思いを深く胸にしまって後、
再度その小さな祠の写真を見てみると、
何だかとても清々しく明るい気持ちになりました。
もう祠が建って100年以上になりますから、
きっとこの古武士の霊も、相当に修行が進んでいることでしょう。
現代というこの時代に近藤氏によって、こんなに手厚く紹介され、
本になったことを、この古武士霊はどれだけ喜んでいることだろう!と思うと、
私もしみじみとした嬉しさを感じずにはいられません。
近藤氏の時々の解説が理解を助けてくれる。
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実は、本書は以前に浅野和三郎氏が書いた『幽魂問答』を現代風に書き改めたものである。
それでも、古武士が語る言葉は、古風であり理解し難いが、適時訳者の近藤氏がシルバーバーチの言葉を引用したりして、解説を加えてくれているのが嬉しい。
日本のスピリチュアリズムにおける古典とも言える貴重な本である。
本当にあった事件
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本当にあった事件です。ペリー来航前の鎖国の時代に起きた事件ですが、あの世について、欧米の霊界通信と同様の事を語っていて驚かされます。
ほんとに語ってます
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今から数百年前に無念の割腹自殺を遂げた武士が
ある家の若主人に憑依し 自らの要求や
死後の世界についてあれこれ物語った という実話 だそうです。
興味深いところは この「憑依」があったのは
今から150年も前の出来事で 著者は 本の内容が 現存されている物と合っているか照らし合わせ 調査している点である。
死後の世界を教えてくれる 重い内容かと思いきや
武士霊のやりとりの中に 人間くささもあり
くすっと笑ってしまう場面も。