プロ野球の問題点と改革について
★★★★☆
本書は、スポーツジャーナリストとして知られる二宮清純と、「プロ野球の経済学」の著者で慶応義塾大学商学部教授で国民生活金融公庫総合研究所長の樋口美雄が、対談形式でプロ野球の問題点と改革についてを語っているもの。昨年の再編劇を振り返り、「縮小均衡」路線のデメリットを指摘。「巨人一極集中」とその制度疲労やFA制度導入で常態化した裏金の実態など、プロ野球が抱える構造的問題を検証する一方で、Jリーグや大リーグの学ぶべき点と比較しながら、ドラフトの完全ウエーバー制導入や契約金のルール化など将来を展望したシステム作りを提案しています。今年もドラフト制度など、まだまだ改善しなければならない問題を抱えていますが、再度問題点を浮き彫りとし、今後のプロ野球の発展に繋がってほしいものです。