助詞は文の意味を左右する
★★★★☆
外国人に日本語を教える現場から生まれた視点のひとつひとつが、とても新鮮だ。
これ以上ないだろう、というところまで詳細に分析した表があるかと思えば、分かりやすく見やすい図も多用されており、好感が持てる。
助詞ひとつで文の意味は大きく変わる。
日本語教育、あるいは国語教育に携わる人は、必ず持っておきたい1冊だ。
助詞は2列で 日本語文法が「わかる」
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日本人には自明なのだが、これを教えるととなると実は大変だ。
東京に行きます。東京「には」行きません。
スプーンで食べます。スプーン「では」食べません。
新幹線で行きます。車「でも」行きます。
こういう文の中に現れる助詞の複合現象には、何か規則性がないのか。この規則性をどのようにして教えればいいのか。江副文法は、そんな悩みを解決すべく生み出されたようだ。日本語になくてはならない助詞。ニュアンスを汲み取るために必須のもの。これまで、これを明確に分析し、教育できる方法はなかった。
江副 隆秀が設立した新宿日本語学校では、文法だけでなく、それを実際に教えるさまざまな教授法・教材をも開発し、普及を図っている。江副文法は、日本語教育業界だけでなく、学校教育での国文法教育、ろう学校での教育などにも、影響を及ぼしつつある。
このような教育ノウハウを公開されている新宿日本語学校に敬意を表したい。
【これからの日本語の文法に旋風を起こすだろう】
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本を読んで、感動し、すぐさま、電話連絡をして、
先日、実際に新宿日本語学校を訪問させていただき、校長の江副隆秀先生にお会いいたしました。
現場では、入学後、一週間しか経たないという外国人生徒の方が、口々に日本語を復唱している姿が印象的でした。日本語ネイティブの私も、その光景には、驚きを隠せませんでした。
テンポもよく、本にも書いている通り、カードを使った効果的な授業が繰り広げられていました。
江副文法(江副先生自身が発案)が、外国人の方に、実際に教えてきたからこそ発明できたというのが、本当によくわかりました。
普段何気なく意識して、子どもたちに授業してきた自分を反省いたしました。
この書を見れば、その江副文法の入り口に入ることができます。
まだ、江副文法をご存知でない方は、是非、購入されることをおすすめいたします。