ウエストコーストサウンズ
★★★★★
ボニーレイットの6作目にして初のヒットアルバムです。ランナウェイがヒットしましたが、コマーシャル性を強めた訳ではなく、どの歌ものびのびと歌っている感じがします。エリックカズ(5)やジャクソンブラウン(7)やカーラボノフ(10)やポールシーベル(4)の歌を素晴らしくカバーしています。サウンドは固定バンドの他はビルペインやフレッドタケットなどのバックで全体当時人気のウエストコーストサウンドになっていて懐かしい感じです。
8曲目のボニーのスライドギターは聞き物です。自然体ながら一徹さも感じます。あとJDサウザーやマイケルマクドナルドやローズマリーバトラーがバックコーラスで盛り上げています。当時評価は低かったのですが、今こうして聞いてみるととてもいいアルバムだと思います。このいい意味での頑固さが『ニックオブタイム』のグラミーにつながった気もします。
S.ミラーの盟友は、ここで小銭を稼いでいた?
★★★★★
初めて、スタジオ・ミュージシャンに頼らず、ほとんどレギュラー・バンドのみでレコーディングをしています。そして「悲しき街角」"Runaway"がシングル・ヒットをしました。なぜかクレジットされていませんが、この曲の素晴らしいハーモニカソロを演奏しているのはノートン・バッファローNorton Buffaloという人です。
このアルバムのハイライトは"Three Time Loser"のスライド・ギターですね。前作から挑戦していたエレクトリック・スライドに磨きがかかり、ロウェル・ジョージのスタイルをふまえた上で、独自の泥臭さを加えています。現在のスタイルの原型が出来上がりました。また、カーラ・ボノフの"Home"のようなアコースティック・ギターの弾き語りの曲をしっとりと情感豊かに歌いあげられるようにもなりました。
この時期に、レコーディング・メンバーと共に、唯一の来日公演がありました。
Remember Lowell
★★★★☆
ボニ-・レイットのスライド、歌い方、今は亡きローウェル・ジョージを思い出させて泣かせます。
ビル・ペイン、サム・クレイトン、フレッド・タケットとリトル・フィート組も応援。ビルのTakin’My Timeもやってます。ポール・シーベル作のLouiseもいろんな人やってるけど、これもいいです。