い〜や、イワンとしたことが違和感か…
★★★★★
最初このアルバムを聴いたときは、違和感がありました。それまでのブルース・ギタリストとしてのボニーの姿はどこにもなくて、ヴォーカリストに徹しています。60年代にR&Bの作曲家、プロデューサーとして評価を得ていたジェリー・ラゴヴォイがプロデュースしているせいもありますが、これまでのブルースなノリを重視したアルバム作りとは違い、楽曲の良さ
をいかに引き出すかということを重視しています。
ボニーのすべてのアルバム中、最高の選曲がされたアルバムであると思います。なかでも最近は映画音楽の大家となっているマイケル・ケイメンの"Everything That Touches You"は、超名曲です。ジョン・プラインの"Angel from Montgomery"も平凡なフォーク歌手だと思っていた彼が作ったとは思えない歴史的な傑作だし。
スティーヴ・ガッド、デヴィッド・スピノザ、ジョン・トロペイ等ニューヨークの一流スタジオ・ミュージシャンの絶妙な演奏にも助けられて、ヴォーカリストとして未熟ながら聴けば聴くほど心にしみる好アルバムとなりました。