アスペルガー障害の人たちは、「聞かないと言わない」人たちです。
でもこの本は、その人たちのことを具体的な事例で見事に代弁をしてくれています。

その子の特性理解を家族が学び、ある部分をサポートすると家が快適になります。
その子の特性理解を教師が学び、ある部分をサポートすると学校が快適になります。
全面サポートではなく、ある部分をサポートするだけで社会全体が快適になるのです。

この世に完璧な人間なんていません。誰もが苦手な事ってありますよね。そのような苦手が部分を誰かにサポートしてもらえたら誰でも嬉しくありませんか？

この本を読んで、アスペルガー障害の人たちの特性を理解し、ちょっとしたサポートをしてみませんか？
身近にアスペルガー障害を持った家族や教育関係者に読んで欲しい１冊です。

この本は、“障害”というラベル貼りを目的とした本ではありません。 難解な用語が続く専門書でもありません。
この本は、福祉職や教育者、そして最も身近な援助者である親御さんに向けて書かれたものです。
著者は、“人類すべてに発達の偏りがある”という立場に立ち、NPOでの活動を展開する精神保健福祉士です。 3000件を超える相談の中から、本人さんの生きづらさを理解する為の20の事例が紹介され、その一つ一つに深い考察・提案が記されています。 そして、障害特性による苦手なことがある一方で、適切なサポートと訓練の場さえあれば、沢山のことが獲得可能であると述べられています。