含まれている曲は全て飽きのこない力作だと思います。しかも、色々なタイプの曲が含まれており、（素人がいうのも失礼かもしれませんが）随分多才な人だと感心してしまいます。魅力的な多様な曲を詰め込んだ、この「1stソロアルバム」の構成自体が賢いのかもしれません。（３）が好きだったので購入しましたが、買って損はありませんでした。むしろ得をしたかもしれません。
STYX時代の曲ももちろん好きです。しかし、また少し違った味わいがあり、「Tommy Shawの音楽」はまさにこれなんだろうなと感じました。彼は25年たった今でも現役で活動中だそうですので、今後も頑張ってほしいです。

Tommy Shawが'84年に発表した1st.ソロアルバム。プロデュースはJOURNEY、ASIA等で知られる敏腕Mike Stone。ほぼ同時期にリリースされたDennis DeYoung(当時二人の不仲はかなり深刻化していたらしい)のソロ作がエレクトロニクスを多用した典型的な'80年代ポップスであったのに対し、非常にロック色が強く、適度にハードでビートを効かせたサウンド。それでいてポップかつメロウな楽曲は親しみやすく、25年を経た今も色褪せていない。80年代の隠れた名盤といっていいだろう。
ビルボードのシングル･ヒットチャート･ベスト10に入ったDennisの"DESERT MOON"にはあと一歩及ばなかったが(１)がスマッシュヒットとなった他、Kenny Rogginsとの共作(４)をはじめ(５)、(９)など哀愁を含んだメロディにぐっとくる。「一本調子」などと評されたTommyのヴォーカルだが、(３)は実に伸びやかで爽快だ。
STYXの曲では"BOAT ON THE RIVER"が一番好きという人なら、まず聴いて損はないと思う。

自分が高校生の時に初めて買った洋楽のLPがこれ!タイトル曲が大好きで散々聴きまくりました。自分も買いそびれて、長いこと廃盤で極めて入手困難だったCDがようやく手に入るのですね。発売元さんGJ!!!

　米国出身のプログレ・バンド、STYXを脱退したギタリストの、’８４年発表のソロ・デビュー・アルバム。
　ASIA、YES、GENESIS、GTR、３など、８０年代に活躍したプログレ・バンドの例に漏れず、本作も極めてポップな作りとなっている。
　けれども、ここには軽薄さは微塵もなく、上記のビッグ・バンドの作品に引けを取らない、優れた内容を誇っている。
　スマッシュ・ヒットを記録した１を始め、ストレートなアメリカン・ハード・ロック・ナンバー、女性シンガーとのデュエット曲、キーボードでシンフォニックな装飾を施した、アコースティック・ギターをフィーチャーしタフォーク・チューンなど、メロディックでドラマティックな展開を持った、極上の楽曲が目白押しだ。
　まさに隠れた大名盤だ。これほどの高品質な作品を隠れたままにしておくのは、本当に勿体無い。