堂々の決着編
★★★☆☆
新シリーズも10冊目の大台にして、遂にいよいよの完結編です。
ただ予想通りといいますか、一冊きりでまとめるのは難しかったかもしれません。
多数の魅力的な登場人物たちが集結するのですが、そのほとんどは明確な見せ場をもらえず影の薄いまま終わってしまうのです。
特にミシェールとナルダはようやく再会した友人たちとの交流に、ほとんど描写を割いてもらえなくてかわいそうでした。
ともあれ、お話としては綺麗に決着をつけてくれています。
シリーズをここまで追いかけてきた読者としてなら、見届ける価値はある内容でしょう。
残り一冊という時点で、駆け足な展開は覚悟のできたことですからね。
当然のことながら、ここから読むのはお勧めしません。単独でみた完成度としても、前の巻までの方が面白いので。