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成長への賭け(上)

価格: ¥1,890
カテゴリ: 単行本
ブランド: ファーストプレス
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ここ数年でベストの経営実学書! ★★★★★
いわゆるドラマティックなビジネスエンターテイメント的内容構成にはなっていないが、特に最近もてはやされる新規事業に関する適切な考察。ベンチャー企業が上場資金で投資事業組合を組成する「エセ錬金術」、一部上場企業の新規事業部署のスタッフが腐る訳がここには書かれていると感じる。「成功する新規事業とは」が書かれているが、株式市場のプレッシャーに如何に経営者が立ち向かえるかと言う解ではな。本書は、また、経営者のエゴ=株式市場から評価を得る事との相違も見事に指摘していると言える。
本業に資する新規事業を求めて ★★★☆☆

「トラフィック・ライト」なる判断指標を掲げる著者は、
既存の経営習慣/経験則/思考パターンが当てはまる
新規事業を選択した時に企業へ成功が訪れるものの、
そもそもそんな事業機会など滅多にあるものではないと説く。

すなわち目の前に魅力的な成長市場があるとしても、
そこで自社の収益性が伸ばせなければ「成長市場」それ自体に意味はなく、
そこでの蹉跌が本業の生き残りにさえ影響を及ぼすと述べる。

本書は本業がシナジーを得られる新規事業に焦点を当てつつ、
高PER/低PER企業それぞれに求められる投下資本利益率や、
フルサービスの航空事業への新規参入が一社もない背景などの
説明をからめて思考の枠組みを読者に与えてくれる。

ただし上巻では理論背景や他理論との差異に多くが割かれており、
また本論の説明についても定性的な内容がほとんどであり、
定量情報ですっきりした理解を求める方には消化不良となるかもしれない。

それでも「既存事業が求める新規事業機会」という主題はユニークでグッド。