墓の中まで持っていきたい一枚
★★★★★
当時はまだレコードだった。
初めて手にしたアルバム。ジャケ買い。
心躍るメロディ。
過去を思いつつ未来へと踏み出そうとする1曲目。
まだ中学生だった私は
オープニングからその世界に引き込まれた。
そして次々と
「大人ってこんな感じかな…」と想像をかきたてる曲の数々。
駆け引き。別れ。思い出に変わる時。
将来に、未来に憧れを抱かせるには十分だった。
このアルバムをきっかけに「角松敏生」にハマルことになったのだが
今でも、変わらずこの作品が1番である。
勿論、自分がこんな世界に似合う人物になっていない事は言うまでも無いが
私にとってはいつ聴いても色褪せない名盤であり
永遠の憧れだ。
心躍る80th
★★★★★
彼を語る上で絶対避けて通れないアルバム。
全てが開花で全てがpopな躍動に溢れている。
それを当時のバブルと言う時代に併せ批判する族がいるけど心配ない。
彼の源流はそんな「野次」、一蹴するものだから。
どこまで力強く、どこまでも無限な広がり。
「OVERTURE〜TAKE OFF MELODY」この曲で彼の虜になったファンも多いと聞く。
ヨギ・ホートンと出逢いスクラッチやラップ、
彼は今のミュージシャンのやってる事を当時やっていた先駆者で有り、
商業的にも成功させた稀有なアーチスト。
後に自らを「盛りのついたアレンジ」だと省み、
少しスローなアレンジで再録したけど恥じる事もないだろう。
当時彼の音楽性に共感したファンは確実にいるのだから。
これからの方向性を迷う角松を時に見出す。
けれど本人に伝えたい「何も迷う事もないよ」と。
「あれ程までにリスナーを魅きつけた才能に揺らぎもないよ」って(笑)
どこまでも応援して、
どこまでついて行きたい。
技術的な完成度の頂点
★★★★★
商業的なピークを終えた段階での
「やっぱり俺はこれが好きだ」的な趣向の作品。
AFTER 5のような勢いはないものの
作品の完成度は最高だと言える。
打ち込みを普通に手法のひとつとしてとらえ、
誇示することなく、自然に取り込んでいる。
そして、やっぱり彼が好きなバンド的なアレンジが増え
その分野の最高のミュージシャンが参加している。
この当時、日本の黒人音楽、ダンスミュージック歌謡の覇者が不在の状態での
彼のアンサーがこれだったんだと思う。
それは今でも変わらない。
とにかくやれる全てを出し切った そんな感じがするアルバムだ。
もちろん名盤中の名盤。
このセンスは洋楽に引けを取らない。 THE 角松サウンド!
★★★★★
名作『GOLD DIGGER』で洋楽好きの私を魅了した 角松っちゃんの86年の作品。 リゾート・ミュージック路線からCITY POPへと移行した作品中、特に私の好きなALBUM。 当時のアーティストで 向こうの音をここまで上手く取り入れてる人を聴いた事がなく、感心して聴き込みました。 12inch VERSIONをリリースするなど洋楽的アプローチにも好感が持てました。 【4】、【7】などのバラードにはAORの要素を、【1】、【2】、【5】にはDANCE MUSICを彼なりに消化して 形にしたSTYLEを披露している。 メロディの良さがこの人の強みだが、アレンジのセンスも群を抜いている。 特にベースの聴かせ方に拘りがあるように思える。 よってSOUNDはとてもFUNKYになる。 ファンク好きな私には たまらない。 オープニングの【1】は緩やかな「OVERTURE」から一転してダンサブルなサウンドが展開される好TRACK。 サビは爽やかでリゾート時代の名残を感じる。 【2】この作品のMAIN TRACKと言ってもいい名曲。 切なくて、クールな詩が狂おしくGROOVEする究極のナンバー。 12inch Ver.も必聴。 【3】角松っちゃんらしい曲。 この手のナンバーはお得意ですな。 女性が好みそうな洗練されたミディアム・ポップ。 【4】バラード職人、腕の見せ所・・って曲。 さすがに持っていき方を心得ていらっしゃる。 ここまでの 曲の流れも完璧。 なんか女性ファンが多いのも納得しますね。 【5】TITLEがすげぇーな(笑)。爆発してます! もうBACK TRACKがモロ洋楽。 コレに日本語が乗っかってGROOVEしてるのがスゴイ。 この曲も12inch Ver.で楽しみたい。 【6】軽快なサウンドに哀愁のメロディ、サビは明るくPOP、そしてラップ&語りをフィーチャーした楽しいナンバー。 【7】ここでは角松っちゃん、囁いてます。 下手すりゃーナルシスっちゃうところも この人がやると「まァ〜いいか・・」と思う(笑)。 ちょいエロな間奏です。 【8】SINGLEとはVERSION違いのものを収録してます。 ベコベコのベースがFUNKYなポップ・ナンバー。 まぁー爽やかなアレンジ。 その爽快なアレンジの中にも ブラック・ミュージックのテイストやフュージョンの要素をうまく織り込んで センスよくまとめている。 これで作品は終わり。 またすぐに一曲目に戻り 聴きたくなる良質の作品。 角松=夏、この中にもそれを感じさせる曲が 何曲かあるが、それだけではない いろんな魅力を放つ 素敵なALBUMです。 想い出深いのは オリジナル・アルバムには多分、未収録の「ドアの向こう」という曲。(BEST盤に収録) いい曲なので 機会があったら聴いてみて下さい。 実験的というか、新境地というか・・気になる曲です。 勿論 お洒落でメロディアスなナンバーです。
J-AORの傑作
★★★★★
自分にとってのキラーチューンは
4曲目の『オーガスト・レイン”イッツ・アワ・ピュア・ハーツ”』
これはJ-AORの傑作バラード。
バックはRichard TeeやPhilippe Saisseが参加し、
ラッパ隊はSeaWind Hornsで固めるという鉄壁の布陣。
Jerry Heyの優しいフリューゲルホーンの音にも注目!