山本一力氏の書くかっこいい男たち!
★★★★★
主人公の銃太郎の父母の時代から話しは始まります。
銃太郎の父・徳太郎は男の中の男と言える潔い性格で
私は息子の銃太郎よりかっこいいと思いました。
ついに仕事に命をかける潔く高潔な性格から徳太郎は殉職してしまいます。
その時、銃太郎はわずか5歳…。
5歳で云わば跡取り・かしらとなるわけですがその後の話しは
銃太郎の子供時代が結構長く続きます。
随所に盛り込まれた当時の火消し仕事の様子が
大変な命懸けを物語っていて感動的でした。
終盤は母・おきぬの不慮の死などを乗り越えて
一人前になっていく銃太郎の姿に好感を得ます。
女性の視点で思ったのは銃太郎の嫁・ひのきの懐妊まででなく
跡取り息子を出産するまで書いてほしかったなぁということです。
清々しい思いが残る
★★★★★
文庫本で火消しの物語がようやく出たとの思いで読みました。
主人公銑太郎が火消しで活躍するのは後の方で、少し物足りない気もします。
しかし、彼の父母の生き様が感動的に描かれていますので、読み応えがあります。
最後の江戸城の火消しでは深川火消しならではの活躍があります。
さすがだと著者のアイデアに感心し、そして清々しい思いが残ります。
少し甘いかも知れませんが、星5個にしました。
帯の本文引用は要らないのでは?
★★★★☆
簡潔でありながら潤いのある文章 押し付けがましくない思想と世界観 江戸に暮らす生き生きとした人達 一気に読ませる力があります