インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

平家物語を読む―古典文学の世界 (岩波ジュニア新書)

価格: ¥819
カテゴリ: 新書
ブランド: 岩波書店
Amazon.co.jpで確認
魅力溢れる人間群像の宝庫 ★★★★★
著者、永積 安明氏は、1908年2月6日 - 1995年1月1日、山口県下関市出身。東大文学部国文科卒。「壇ノ浦の戦い」で平家は滅亡。壇ノ浦は、長門国赤間関壇ノ浦(現在の山口県下関市壇ノ浦町)山陰線下関駅から直線で4km弱の距離。
この本は、平家物語の構成をわかりやすく解説してくれている。個々の登場人物には、得意絶頂の時、栄華、活躍の時があっても、やがては衰退や滅亡の時が等しく訪れて、どの人も諸行無常、盛者必衰であるこという仏教思想に貫かれた物語であることがわかる。
平の忠盛の知略と胆力、武士の心構え、知盛の文武両道に渡る優れた人物像、平薩摩守度忠のやさしさ、義経と義仲の活躍と滅亡、清盛の寵愛を受けた祇王寺の庵主となった祇王、仏など10人の登場人物を選び出して紹介。本文のあと、続けて現代語訳をつけ解説がある。ただの現代語訳や古語の解説の本ではないので、登場人物についてのエピソードや心のやさしさや同じ人物のマイナスとプラスの世界がわかるのでいい。

平家物語の登場人物は千人をはるかに越えるほど多い。代表する10人の生き方を追跡し、平安朝末期の貴族時代から鎌倉期の新しい武家社会を作って行った人たちの生きかたを生き生きとした魅力溢れる語り口で紹介してくれる。
平家物語を読む前にぜひ一読したい本である。物語を読み終わった人も一読すれば、さらに個々の登場人物についての興味がふくらむはずである。
素晴らしい本です ★★★★★
 ジュニア向けに書かれた本ということですが、内容が薄められているわけではなく、大人が読んでも平家物語のエッセンスを十二分に感じることが出来ます。

 平清盛、平忠度、木曾義仲、源義経、平知盛ら、平家物語に登場する人物をとりあげ、彼らが感じた屈託、厳しい運命を静かに受け入れる心、はかない命であるからこそ全力的に生き抜こうとする旺盛さを、著者独特の熱い表現で描写しています。

 特に平忠度が都落ちする場面や、この本の終章である平知盛の最期の場面の解説は何度読んでも感動します。

 平家物語に興味を持っている方、またはこれから読もうと考えている方には特にお勧めの一冊です。平家物語の持つ世界が、時を越えて読み手の前に広がっていくような、そういった感動が味わえることでしょう。