彗星の衝突が、生命に壊滅的な打撃を与えながらも、実は生命の誕生と進化に重要な役割を果たしたのではないかと解明する第1集「ふりそそぐ彗星が生命をはぐくむ」。大氷原の下に広大な海が広がっているとされる木星の衛星エウロパに、地球外生命体を探し出すことを試みる第2集「地球外生命体を探せ」。第3集、第4集では、今世紀前半にも実現するかもしれない火星への旅から、火星を第2の地球として人類が住める環境に改造していく試みまでを映像化している。特に火星旅行については『レッド・プラネット』『ミッション・トゥ・マーズ』など、映画においても度々取り上げられているテーマだけに興味深いものがある。(井上新八)
地下500mに生きる微生物、人類と違う進化を遂げたイルカの脳、星空の何処かに生きているかもしれない我々とは異なる生命の形、なぜ地球に生命が発生し、進化しえたかを探求し、宇宙にあふれる生命の姿に想像の翼を広げる科学者達の話は非常に興味深いものがあります。
またSETI@HOMEなど「我々は孤独な存在なのか?」という命題にも深い好奇心を抱かされます。
NHKらしい脚色を加えない実直な作品で、好感が持てます。