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囚人のジレンマ

価格: ¥3,360
カテゴリ: 単行本
ブランド: みすず書房
Amazon.co.jpで確認
すいません私としては ★★★☆☆

今ひとつピンと来なかったです。

クラシックな佇まいを感じさせる大作です。。。
とにかく読んでみてください ★★★★★
実際はもう20年も前に書かれたものだけど、最近の翻訳ものの中では圧倒的に面白かった。こんなにも頭が良くて物事を良く知っているのに、ここまで理想主義的な小説を書けるものなのかとただただ感動しました。決して読みやすい本ではないですが、世の中に対してシニカルになってしまっている人全てに読んで欲しい。

そして、これを書いた作家がその20年後にどんな小説を書いているのかがとても気になります。なので、全米図書賞を取ったという最新作が一刻も早く翻訳されることを願います。
世界と対等であるには ★★★★★
大学教授は昔、僕にこう言った。

「もしも世界が救えるとき、君の好きな誰かが犠牲になる運命にある。そのとき、君は世界を救うかい。好きな誰かを救うかい?」

本書のように、答えは簡単なのだ。だが、その答えを選ぶには選べない理由もまた多く存在する。そのことを、いつもの生活で想像しなければいけなかった。それは血肉となり、正しさへ導かれるはず。世界は一列に歩く。その限り、僕は対等なのだ。
ぎっしり詰まった小説 ★★★★★
皮肉たっぷりのジョークやメタファー、他愛も無い駄洒落が満載された饒舌な文章に慣れるのに、結構な時間がかかった。はじめの何章かは言っていることの意味がちっとも分らなかったほど。

過去の回想と現在進行中の出来事が交互に語られていくうち、劇中の現実と空想の境界が曖昧になり、最後に近づくにつれ、どこがどう繋がっているのか知りたい一心でページを繰る。

これはひとつの家族の物語だ。一人ひとりのすれ違いから語られ始めるので、家族の崩壊がテーマなのかと思いきや、いつしかそれは、むしろ固く結ばれた家族間の心の交流の描写であることが分ってくる。
読み始めはアメリカの社会・文化を批判することが主眼かと思ったが、過去の戦争から現在に至る地球の危機を、「囚人のジレンマ」というキーワードに象徴させながら語る。表面上きわめてアメリカ的な物語でありながら、読んでいる日本人の私にとっても、(というより日本人だから特にという部分もあって)他人事ではない重みを持っている。

各見開きの最後にジョークや駄洒落や引用やアメリカ文化を解説する大量の注釈が付いている。原語で注釈無しで、ジョークや文化的関連を理解しながら読むことができれば、きっとはるかに面白いのだろうと思う。
中盤まで進めないとわからないが。 ★★★★★
ピンチョン、ガルシアマルケスなど「知ってること全部詰め込みました」小説の系譜に並ぶ作家の一品。

人口問題など人間が引き起こす問題には根幹に囚人のジレンマが潜む事を
テーマにした(と思われます。内容はミッキーと普通の家族の話です)本で、
濃厚な文章にもかかわらず読み進めやすい語り口になっています。訳が上手いですね。