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ピアノ五重奏曲

価格: ¥2,500
カテゴリ: CD
ブランド: オクタヴィアレコード
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「おっ、意外といいじゃないか!」 ★★★★★
コンポーザー・ピアニストであるカプースチンの作品の多くはもちろんピアノ・ソロ作品である。
しかし、ここでは珍しい彼の室内楽が収められている。
中でも編成にピアノを含んでいない「弦楽四重奏曲」と「2本のフルート、チェロとピアノのためのディヴェルティメント」は注目される作品だ。

聴いてみると、いわゆるジャズの要素を取り入れた彼の作風は、ここでもおおいに有効であるというのが分かる。
楽器のリズム的な処理や、ちょっと即興味を帯びた転調処理が鮮やかであり、聴いていて楽しく爽やかだ。

冒頭曲「フルート、チェロとピアノのための三重奏曲」は意表を突く編成であるが、聴いたとたんにカプースチンの狙ったサウンドがわかる。
リズミックなピアノ、軽やかなチェロのボウイングとともに、突きぬけるような高音を風のように吹きぬけるフルートの音色の見事なこと!
その他、弦楽四重奏曲では、ちょっと楽器をパーカッション風に鳴らしてみたり、あるいはピアノ五重奏曲では従来の同じ編成の曲にくらべて、はるかに重心が高く軽やかなことに気持ちもスカッとする。

演奏者たちも、カプースチンの音楽を知り尽くした「いつものメンバー」であることが心強い。
あるいはコアなジャズフアンや王道クラシック・リスナーからは、聴く前から敬遠されるジャンルかもしれないが、軽い気持ちで聴いてみて「おっ、意外といいじゃないか!」となるアルバムだと思う。