この本に★5つ付ける人は、全然分かってないですね。
たぶん、コンサル志望で落とされた非コンサルタントでしょうが。

装丁が地味なので、どんなものかと思いつつ購入しましたが、予想以上に良書でした。
著者のコンサルタントとしての経験を踏まえての記述が随所にふまえられており、
コンサルタントは名刺さえあれば誰でもなれるという「怪しさ」が生じる背景要因と、
本来あるべきコンサルタントの定義「クライアントのニーズに対して、情報提供してフィーを得る」や、
コンサルティングに含まれない周辺の作業が明示されたことで、輪郭が明快になりました。
印象に残ったポイントとしては、
・フィーは情報の価値についての報酬　投入労働時間チャージはおかしい
・コンサルタントのアウトプットはわかりやすい文書
（人を引き付けるプレゼン力、相手を意向に従わせる説得力は必要ない）
・相手企業の業績に応じてフィーを得るのではない
（相手の業績は先方の企業社員の成果物であり、コンサルタントの成果ではない）
・大手コンサルティングファームはチャネル（コンサルタント自身が営業すべきでない）
等々、
これまでのコンサルタントに対する誤解も含めたイメージが一新されました。
今後コンサルタントを目指される方、コンサルタントに業務を依頼したいという方は、
一度、目を通されていたほうが良いように感じました。