１９８７年の薬師丸ひろ子さんの１ｓｔコンサートが、収録された貴重映像です。
もう２２年前の映像ですが、当時このコンサート・ツアーの公演を１回体験した身としては、このＤＶＤ化を長い間、待ちに待っていました。

冒頭のソロ歌唱「星は何処へ行くのでしょう」で、黒のドレスを身にまとい、高貴な幕開けとしているのが、なんとも“らしい”のですが、演奏曲目は、映画の主題歌やＣＭのヒット曲で、ファンならずとも当時を知る方にはなじみのあるナンバーがほとんどです。

エレピ（＝懐かしい！）の弾き語り「日差しはとてもおしゃれさん」では、チェックのシャツにショートカット・ヘアというスタイルです。（＝当時、ビールのＣＭもこのヘアスタイル。もちろん、イミテーションですが）
「二人の帰る場所」は、コンサートＣＤには未収録。香港の湾岸を進む船の上で、物思いにふける映像も挟まれています。

２人のバック・コーラスとの絡みの「風と光に抱かれて」は、冷えた白ワインの様にさわやかに体の中にしみ込んできます。
「日差しのステディボーイ」で見られる少し軽いフリやステップは、１９８０年代のアイドル調で、こういうのが見られなくなった今だからこそかえって、新鮮で好感が持てます。
ラストの「夢の中で」では、コンサート・リハ中の風景も含まれ、「ひろ子さん、がんばりましたね！」と思わず声をかけてしまいそうです。

全体的に、当時の薬師丸さんのファンでなくても、気持ちの良いジャパニーズ・ポップスとして楽しめるので、幅広い年齢層の方に観ていただきたいですね。