日本酒を愛したくなる、日本酒への熱い応援歌
★★★★☆
日本酒作りを米からお酒になるまで丹念に物語とした傑作です。本作は連載開始が約20年前。本作の影響もかなりあったのであろう、現在の若い蔵元たちの努力により、本物の日本酒達が店頭に並んでいる。悪酔いする、頭痛がする、等の負のイメージがこれらの本物達により払拭され始めている。本作でも描かれているが、作り手のみだけでなく、販売者の努力も見逃せない。気分の良い酒屋さんが山形(市内ではない)にもある。これらの総合力により日本酒は山を登りはじめているものだと思う。
作品に対してはそれぞれの意見もあろうが、天才が作品を生み出す際の苦悩、というものがチョット鼻についた、くらいで総合力は高得点である。人を感動させること、人に強力をしてもらうこと、更に人に愛されること、全ては個人の熱い思いが必要なのであろう。夏子の行動に動かされる周りの人々を見ているとそんなことを感じることができ、胸が熱くなった。
傑作であることは間違いないので、興味のある人は一気読みがオススメです。