ただ、現代の子供の危うさを語る時に、「最初にまず経験ありき」という
態度で、発達障害や心理療法を軽視する発言はいただけません。
教育現場にいた人ほど発達障害を「子供特有の性質を大げさ
に捉えたもの」と考え、いま進んできている研究や治療を否定する傾向が
あるような気がします。この方にも同じ印象を持ちました。
発達障害の子供は元々特定の能力が障害により欠けているのであって、逸脱
だけしている訳ではありません。集中できない程度や、多動の程度も普通の子供の比ではありません。足りない所を補う意味でモンテッソーリ
は役立つと思いますが、治療は必要です。
おそらく、これらの発言は筆者の考えであり、精神科の医者であるモンテッソーリならばもう少し違った考えもあるのかもしれませんが、モンテッソーリ教育で名のある筆者だけに誤解されてしまいそうです。
発達障害の子供の子育てに迷う母親達が手にした時に、問題の本質が少しずれたものを信じ、子供に必要な治療を受けさせない事にもなりかねません。発達障害の治療も、モンテッソーリの教育も、どちらも必要だと思いますし、相反するものではないと思うのですが…。
発達障害に関して、あまりにも理解と知識がないのでは?と疑問に思いました。書くからにはきちんと研究してからにして欲しいです。障害のある子供にも目を向けて欲しいと強く思いました。