SACDの威力が、さらに演奏を際だたせる
★★★★★
このLiving Stereoシリーズは1950年半ばから60年代にかけて作られたものだが、その頃の演奏者、録音エンジニアの気概が伝わってくる。SACDであっても最近の録音はいまいちのものが多いが、これは違います。ルービンシュタインが昔のきちんとしたテンポで引くショパンの力とオーケストラのバイオリンのハーモニーの素晴らしさは比べようもない演奏です。音色のみではなく、音の入るタイミングの絶妙さは日本のオケには望むべくもないものではないでしょうか。別の方の評にもありますが、これに出会う前に聴いていたアルゲリッチの影が薄くなってしまいました。私が十数枚購入したが、外れはとても少なかったので、シリーズすべてお薦めします。下手な最新録音より遙かに廉価で最高の音楽を聴ける幸せを感じられると思います。