世界最高峰のア・カペラ・ヴォーカルグループ
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一昨年春の来日公演を聴いて以来ますますThe Real Groupの素晴らしいハーモニーの世界に引きこまれています。
本アルバムのメンバーは、Sopranoが Margareta Jalkeus、alt がKatarina Henryson、counter tenorが Anders Edenroth、tenorが Peder Karlsson、bassが Anders Jalkeusの女声2人、男声3人編成です。その後にMargareta がソロとして独立したので、現在では代わりにJohanna Nystromが加わっています。
1984年に結成された合唱王国スウェーデン出身のグループで、音楽大学で知り合った1962年や63年生まれのメンバーです(Johannaを除く)。技術的な確かさ、豊かな音楽性に満ち溢れているのが最大の魅力だと言えるでしょう。1995年には「The World's Best Vocal Group賞」を受賞しています。
「ダンシング・クイーン」「恋よさようなら」「涙の乗車券」などのお馴染みのポップスをジャジーな雰囲気をもったコーラスへと変貌させており、いずれもリスナーをハッとさせることでしょう。オリジナルの良さを残しつつ見事なハーモニーへと昇華させたリーダーPeder Karlssonのアレンジが秀逸です。コーラスを知り尽くしたハーモニーの妙を聴かせてもらいました。どの曲も愛らしくて、親しみやすい表現が彼らの音楽の個性となって輝いています。休日の午後、日頃の疲れをとるのには最適の軽やかさと心地よさが詰まっています。
「ザ・ソング・フロム・ザ・スノウ」では、小節が進むに連れ音によって織り成す光沢が万華鏡のように変化し、輝きに微妙な陰影が施されています。ア・カペラの素晴らしさが堪能できます。
「カム・トゥゲザー」のように、ビートルズのオリジナルの雰囲気をそのまま声で表現しており、素晴らしいアレンジが施されています。このような演奏を聴くと、人間の声による表現力の可能性の大きさを知ることになるでしょう。
Pop Collection
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スウエーデンの生んだアカペラ(伴奏なし)のコーラスグループです。女2人男3人のグループで私は最近友人から貰ったDVDで初めて知りましたが、もう20年も前から活動をしているグループです。この曲集では8番目に収録されていますACAPPELLA IN ACAPULCOで始まるそのDVDは私の心を釘づけにしました。アンダーシュ、ヤルケーウスの強力なベースの上に見事なハーモニーがありました。あれほど強力なベースがいたらどんなにか合唱が楽しいことかと思いました。全員がボーカリストという優れた人材の集団であることも演奏を楽しくしています。アルトのカタリーナ、ヘンリソンも大変表現力のある歌手でグループのレベルアップに貢献しています。このコーラスはアカペラの演奏が基本となっており、大変美しいハーモニーを奏でます。
ア・カペラの素晴らしさ、美しさを堪能できます
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アルバム・タイトルの通り、ステキなナンバーのカヴァー曲のアレンジが多いものですから、初めてザ・リアル・グループの演奏に接する人には最適のCDと言えるでしょう。1984年以来、マルガリータが独立するまでずっと同じメンバーで歌ってきましたので息がピッタリです。現在世界で活躍しているア・カペラ・グループの中では最高峰だと思っています。
彼らのオリジナルの「Chili con carne」から幕開けです。生のステージを堪能してきた時もこの曲は歌われていました。軽快なリズムと浮きだつようなメロディとハーモニーをふんだんに聴くことができるご機嫌なナンバーです。
彼らの母国スウェーデンが生んだ世界的ミュージシャンのABBAの「Dancing queen」もいいですね。有名な曲をア・カペラで完全にコピーしています。
続くバート・バカラック作曲の名曲「I'll never fall in love again」もうっとりするような愛らしいハーモニーによって彩られています。
ビートルズのヒット曲「Ticket to ride」やアビーロードから抜粋された「Come together」はオリジナルを知っているとニャッとするような鮮やかなアレンジが施されています。
とても美しい「The Song from the snow」や愛らしい「I sing,you sing」は彼等のハーモニーの卓越さを感じられる佳曲だと思います。
オリジナル曲の「Acappella in Acapulco」のサンバのリズムが小気味良いですね。ステージでの名唱を思い出しました。
日本再デビュー2枚目
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カバー曲を中心に集めたセレクション盤とのことですが、
オリジナル曲もふんだんに入ってます。
ライブでは聞くことができたけど、音源化はされていなかった
「恋よさようなら」「涙の乗車券」が入っているのがうれしい。
そして韓国向け?のセレクション盤「Real Thing」にしか入っていなかった、
美しい曲「The Song From The Snow」も収録。
既存のアルバムと重複する曲が多いとはいえ、持っていて損はありません。
「In The Middle Of Life」に比べると、ジャズ色の強い彼らの持ち味も
存分に堪能できる構成になっています。