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マクベス (新潮文庫)

価格: ¥420
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
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傑作 ★★★★★
シェイクスピア四大悲劇の一つですが、私としてはこれを一押しにしたいです。
成功を目指して、ずるずると悪の道に踏み込んでいく様。
葛藤しつつも、やはり悪の道に知らず知らずに進んでいく。
まさに人間がここに描かれています。
復讐か、欲望か。 ★★★★★
忠臣で英雄のごとき人物であったマクベスが、魔女の預言によって、王を殺しその座を奪います。
魔女の預言、というのが何を意味しているのか。
マクベスは、魔女の預言を妻に書き送ります。妻は、夫であるマクベスを炊きつけ王位を奪うことに期待します。
福田恆存氏は、解題の中で、「マクベス」について、省略が相当あるのではないかと述べています。
話が飛んでいるので、じっくり考えると何故?という疑問が湧いてきます。
しかし、シェイクスピア劇の面白さは、この省略を巡って演出者が想像力を駆使して芝居を作っていることにある、のだそうです。
マクベスは、王を殺した罪の意識、さらに自分に疑惑を向ける人を次々と殺し、亡霊にとりつかれます。
解題に、マクベスの妻は、王に家族を殺された一族の生き残りである、という歴史的な事実が書かれています。妻の復讐に載せられた男の物語と私には映りました。

運命との決着 ★★★★☆
王位になることを望んでいた武将は、荒野で出会った三人の魔女の奇怪な予言と夫人の教唆によって野心を実行に移していく。野心に従い王位を奪った後、王位を失うことに対する不安から次々と血に染まった手で罪を重ねていく。
手に入れられない事に対する恐怖と失う事に対する恐怖。どちらの方がより人を蝕んでいくのでしょうか。



「その手は食わぬぞ、運命め、さあ、姿を現わせ、おれと勝負しろ、最後の決着をつけてやる!」
名著というけどほんと暗い ★★★☆☆
読むと気分がめいる。
言葉のいいまわしはかっこいいです。
シェイクスピアをはじめて読んだ ★★★★☆
シェイクスピアの作品をちゃんと通して読んだのは始めてだ。
三魔女のそそのかしに逆らえないマクベスの弱さが生む簒奪劇。
王権を手にしつつ自分が殺したダンカン王や同僚の武将バンクォーの死霊に悩まされる。

三魔女の存在が暗示するものは、マクベスの野心という名の内なる力と、自分の力ではどうすることもできない運命という外的な力の二つがあるような気がする。
内からも外からも誘惑に負けやすい人間というものをよくあらわしている物語だ。

読み物としては、難解でもなく、テンポもいい。セリフ回しも歯切れがよくて舞台にかけるにはピッタリだ。
むしろ解説の方が難解に感じた。
まぁ、言ってることはなんとなくわかるけど。
とにかく「ハムレット」が対比に使われている。
そうか、そのうちハムレットも読んでみることにしよう。