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Flying Teapot

価格: ¥1,253
カテゴリ: CD
ブランド: Snapper UK
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哲学洗脳トリップ ★★★★★
フランスのサイケ/プログレバンドのゴングが1973年から74年にかけて発表したラジオ・グノーム・インビジブル(邦題は見えない電波の妖精)
三部作の第一弾。内容はと云うと、ティーポットで惑星を出発した宇宙人が、テレパシーで交信できる一種の使徒を通じて地球の皆さん方に
サービスサービスゥ!じゃなくて、それはエヴァのミサトさんで、愛と知の布教活動にやってきたのね。多分に哲学の要素が織り交ざった
デヴィッド・アレンのお伽噺めいたユートピアなのです。それが自我崩壊にして倒錯の帰結となる一大傑作『ユー』まで続く。。
音楽的な進化・深化としてはやはり新たに加入したティム・ブレイクとスティーヴ・ヒレッジの影響が大。前者のスペクタクルな個性と後者の
クロスオーバーな感性がこのグループに齎した貢献は計り知れない。それがボヘミアンなアレンと理解を超越したジリの表現と絶妙に調和する。
劇じみてると言うか、ほとんどギャクめいた転調・変調の連続は一種難解だが、不思議なほどぶつ切りになることがなく流麗。それを全編に
亘り貫いてるんだから非常に完成度の高い仕上がり。ただ結局皮肉な運命も作用し始めて、おバカなことこそ精神の解放に繋がると主張した
愛すべき究極のアマチュアなワイアットが追い出された後のソフト・マシーンが急速にプロ集団化していった過程をコッチでもそっくりそのまま
辿ってる訳だからね。つくづく思うが、おバカな精神を持ちながら神秘的な創作活動をし続けたザッパは一つの音楽ジャンルとして認定すべき。
さてそれはいいとして、[1]は中近東の香りが漂う美旋律に宇宙神秘な広がりを持った音響作り、タイトルトラックの[2]は疾走から疾駆へと。
執拗な反復コーラスが実に恍惚的であり、この情動性と精神性の境界線をなくしてしまうところがゴングのトリップ感だ。[3]はシンプルだが
サイケポップなノリにジャジーな即興性を緻密にアレンジして組み込んだ素晴らしさが光る。シンセの立体音響による[4]を挿んで、ハイライト
と言える[5]へと。悲壮な咆哮でアジり、後は延々エスニック・スペーシー・ジャズロックが展開される。鬼気迫るラストが圧巻のカッコよさ。
序盤収束になる[6]はタイトル通りで、ジリのセクシュアリティーあふれるヴォーカルが印象的。陰影、躁鬱、分裂な曲展開は凝ってる。
当たり前だが総じて非日常的な音楽。見えないものを見えると言えば即頭がおかしい扱いで病院送りなのに、目の前で泣こうが血を流そうが
頑強に見えるものを見えないと言う馬鹿げた人間が我が物顔で大通りを闊歩する時代。馬鹿げた音楽でトリップすべき。皆実は洗脳をまってる。
ラジオ・ノーム・インヴィジブル三部作の幕開け ★★★★★
73年発表の4作目。ディヴッド・アレン在籍時のゴングと言えば、ラジオ・ノーム・インヴィジブルという本作を含めた三部作が有名だが、本作がその幕開けになった作品であり、サイケ/ジャズ・ロックによるオペラのようなコンセプト作となっている。その精神性やぶっ跳んだストーリー的な部分はマニア諸氏に譲るとして、この三部作の聴きどころは、アレンのカラーの強い本作から三部作ラスト『YOU』で、ほぼ音楽的な主導権が、他のメンバーに移っていく様子が如実に分かるところだろう。サイケとジャズ・ロックが混然と一体化したこの時期のゴングこそが、もっとも個性的な時期ではあるが、この三部作はグループの長い過渡期を記録したかのような部分もあり、決して分かりやすい音楽の部類ではない。しかしながら単なるジャズ・ロックに留まらない独特の音楽性は、好き者には堪えられない世界を構築しており、その最もたる作品がこの三部作である。参加メンバーも全て変名でクレジットされているが、アレン&スミスの他、スティーヴ・ヒレッジ(g)、ディディエ・マルレブ(sax、fl)、ティム・ブレイク(syn)、マイク・ハウレット(b) らが参加している。1.の中東風メロディを生かしたポップ・ナンバー、2.は幽玄な黄泉の国を思わせる曲、4.はティムよるシンセの独奏と、その世界はぶっ跳んでいるが、地球の一部をサンプルとして聞いているかのような不思議な統一感がある。そして前作までとは明らかに違う、かなり計算された演奏の深みがあり、またアレンジもかなり整理されているので今までとは聞きやすさにおいても雲泥の差があると思う。
YOUへのオープニング ★★★★☆
アレンズ・ゴングの転機作(カマンベール・エレクトリックかも知れない)。ここから「YOU」に向かって滝のぼりしていきます。まだ「YOU」での鬼気迫る演奏はありませんが、「フライングティーポット」のようにアレンぽいおとぼけサウンド全快です。私には、本作でモーラン、ハウレットがやっているのかわかりませんが、まだ、アレン(スマイス)の居場所は健在(というか中心)です。