世界で最も人気のある武器の物語
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「小さな大量破壊兵器」と言われるアサルトライフル(自動小銃)AK−47とその父カラシニコフを扱った本はいくつもありますが、その中でも比較的バランスが良くて読みやすい作品に仕上がっていると思います。
AKの誕生にまつわるエピソードから、紛争や独立に欠かせない武器になった秘訣、銃弾やAKの内部の仕組みの図、それから必ず比較に出されるM16、AKをキャッチコピーにした商売等、割りと広い範囲に渡ってそれなりに深く掘り下げてあります。
以外に思われるかもしれませんが、戦争や紛争で最も人を殺したのは原子爆弾やミサイルではなくAKライフルなのです。
別の言い方をすれば戦士にとって最もポピュラーな武器なのです。
「AK」や「カラシニコフ」という名前は聞いたことがなくても、銃が出てくる映画にはたいてい「AK」は出演しています。そう言われると驚くかもしれませんが、「悪役が持っているマガジンが曲がったマシンガン」と言われるとピンと来るかもしれません。
ちなみに、アフリカではAKライフルが日本のモデルガンよりも数倍安く買え、しかもその金がなければAKを分割で買い、強盗して戦利品で残りの金額を払うそうです。